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医療現場のスマホ・タブレット活用術

医療現場のスマホ・タブレット活用術

医療現場のスマホ・タブレット活用術

スマートフォンやタブレットの所有が当たり前となった昨今、医療の現場でもこうしたスマートデバイスの活用が多く見られるようになりました。では、スマホやタブレットは実際にどのような形で活用されているのでしょうか? 今回は、医療現場での実際の活用例をご紹介します。

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年々伸びているスマホ・タブレットの普及率

スマートデバイス

総務省の「令和2年版 インターネットの利用状況」によると、インターネット利用率は80%前後と高い水準で推移しており、特に2019年は89.8%と前年よりも10ポイントも急増。特に60歳以上の高齢世代でのインターネット利用率が大きく伸びており、2019年度は13歳~69歳の各階層での利用率は9割を超えるという結果になりました。つまり、スマホやタブレットが使えないという高齢者は非常に少なくなりつつあるのです。

また、利用しているデジタルツールの調査結果では、スマートフォンが約63%でトップ。タブレット型端末は約23%となっていますが、前年より約2ポイントも増加しており、年々スマホ・タブレットの普及率は伸びています。

参考:総務省「令和2年版 インターネットの利用状況」

医療現場のスマートデバイス利用事例

では、医療現場ではどのような形でスマートデバイスが活用されているのでしょうか? その活用例をご紹介します。

予約システムから来院予約

診療予約システムの料金と選び方

現在、多くの医療機関で導入されている予約システム。スマホやタブレットから手軽に予約ができ、また現在の待ち時間や待ち人数が表示されるため、多くの患者さんが活用しています。来院タイミングも分かるため、待合室で長時間待つ必要もなくなり、医療機関側も来院患者の管理がスムーズに行えます。

タブレットを使ったWeb問診

WEB問診導入のメリット・デメリットとは

昨今、導入するクリニックが増えているのがWeb問診です。従来は紙の問診票に記入してもらう形でしたが、これをスマホやタブレットで行います。クリニックのHPからWeb問診のページにアクセスしてもらい、来院前に回答してもらう形や、来院時にWeb問診用のタブレットを渡し、タッチする形で回答してもらうなど、さまざまなパターンで利用可能。そのまま電子カルテに問診データを転送できるため、紙のようにいちいちカルテに入力し直す必要がないのもポイントです。

スマホ・タブレットの画面を通してオンライン診療

スマホ・タブレットの画面を通して医師の診察が受けられる「オンライン診療」も広がりを見せています。特に現在は新型コロナウイルス感染症拡大による臨時特例措置として、初診でのオンライン診療が可能となり、ますます需要が増しています。オンライン診療ツールはさまざまなベンダーが提供しており、例えば患部をマーカーでポインティングしたり、拡大できたりするツールなども登場。利便性が向上しています。

タブレットを利用した診療内容の説明

患者さんにタブレットでカルテ情報を見せ、診療内容の詳しい説明をするクリニックも増えています。例えば、画像診療や医療画像を提示し、患者さんへの理解向上を図るケースもあります。

スタッフの情報共有ツールとして活用

グループで共有できるワークシートに、業務内容や伝達事項、患者対応に必要な情報をまとめておき、各スタッフがスマホやタブレットで適宜確認できるようなシステムを構築しているクリニックもあります。「ここを見れば全部分かる」というようにしておけば、スタッフもいちいち医師に確認する必要がなくなり、時間の節約につながります。

音声認識ツールで診療録を記録

慌ただしい医療現場では、伝達事項を紙に書くのはもちろん、スマホやタブレットで文字を入力する時間も惜しいもの。そこで、「話した内容をそのまま記録できるツール」の活用に注目が集まっています。例えば、「AmiVoice iNote」というツールは、モバイルデバイスに音声を入力すれば自動的に会話内容が入力されます。話すだけで記録されるので、スタッフが少ない場合でも、医師のカルテ入力の手間を減らすことができます。

参考:株式会社アドバンスト・メディア「AmiVoice iNote」

タブレットを用いた翻訳

医療機関を訪れる外国人の方も年々増えています。大きな病院や外国人受け入れに対応している医療機関では、専門スタッフ、通訳スタッフを雇っているケースもありますが、中規模の病院や診療所では、翻訳機能を備えたタブレットやスマホを導入する例も見られます。厚生労働省の『令和元年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」の結果』によると、調査対象となった2次医療圏の医療機関では約8割がタブレット・スマホによる翻訳が利用可能とのこと。

医療現場のスマホ・タブレット活用術をご紹介しました。予約システムやオンライン診療、Web問診は導入するクリニックも増えており、ソーシャルディスタンスを踏まえると、今後はさらに需要が増しそうです。また、翻訳ツールとしての導入も、コロナ禍で減ったとはいえ、インバウンドを考えると用意しておくと役立つもの。ぜひ今回紹介した事例を参考に、スマホやタブレットを活用してみてください。



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