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待ち時間改善のためにできることはある?

待ち時間改善のためにできることはある?

待ち時間改善のためにできることはある?

病院での待ち時間は、患者にとって大きなストレス。熱があることなどから座っているのも辛いときもありますし、風邪が流行っている時期なら、待合室に長くいることで他の患者から感染しないかと不安になることもあるでしょう。また、ただ薬をもらいたいだけなのに1時間以上も待たされる場合などは、精神的ストレスもかなりのもの。病院側で待ち時間短縮のためにできることはないのでしょうか?早速みていきましょう。

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患者は普段、どのくらい待たされている?

厚生労働省が公表している「平成29年受療行動調査」によると、外来患者の診察や処置までの待ち時間は、「15分未満」が27.1%ともっとも多く、次いで、15分~30分未満が22.9%、30分~1時間未満が20.1%と、1時間未満の待ち時間が7割を超えます。しかし、無回答を除く残りの2割強の回答者の待ち時間は1時間以上。2時間以上の待ち時間と答えた人も、全体の5.5%にも上ります。

病院の種類別にみた外来患者の診察等までの待ち時間

待ち時間15分未満15分~30分未満30分~1時間未満1時間~1時間30分未満1時間30分~2時間未満2時間~3時間未満3時間以上無回答
総数27.10%22.90%20.10%10.30%6.70%3.80%1.70%7.40%
特定機能病院22.10%21.00%21.60%12.50%8.70%5.10%2.40%6.70%
大病院24.00%22.50%20.90%11.50%7.80%4.70%2/3%6.30%
中病院24.80%22.50%20.90%11.20%7.20%4.00%1.80%7.50%
小病院33.50%23.70%17.30%8.10%5.10%2.90%1.00%8.40%
療養病床を有する病院31.90%24.20%19.00%8.10%5.20%2.60%1.10%7.90%

しかも、同調査において来院前の予約状況を問うたところ、総数の結果としては、全体の71.4%が「予約した」と回答。予約をしていても、一定程度の待ち時間は発生しているということです。

参照:平成29年受療行動調査p.5より一部抜粋

患者は待たされることに対してどう感じている?

また、同調査において、診察までの待ち時間に対する満足度を問う質問に関しては、全体の26.6%の患者が「不満である」と回答しています。

診察までの待ち時間に対する満足度

満足28.90%
ふつう39.90%
不満26.60%
その他0.20%
無回答4.40%

参照:平成29年受療行動調査p.24より一部抜粋

待ち時間が長くなる原因は?

続いては、待ち時間が長くなってしまう原因を探っていきましょう。

1. 一人当たりの診察時間が長い

まずは、待ち時間が発生してしまう原因について考えます。待ち時間が発生する原因として一番に考えられることは、ひとりあたりの診察に時間がかかっている、または時間をかけていることでしょう。丁寧な診察をうれしいと感じる患者は多いでしょうが、それによって何時間も待たされてしまうほうはたまりません。他の患者がいないときならまだしも、待っている患者がたくさんいるときは、一人あたりの診察時間を最小限に縮めながらも的確な診療をおこなう工夫が必要でしょう。

2. 診療所全体のオペレーションがうまくいっていない

また、スタッフ不足やスタッフのスキル不足も原因のひとつとして挙げられます。医師がスピーディに検査の指示を出しても、たとえば採血するスタッフが手間取ればそのぶん時間のロスになりますし、会計に時間がかかっても渋滞を引き起こしてしまうことがあります。そのため、優秀なスタッフを採用することや、スタッフを育成することも考えていけるといいでしょう。

3. 混雑状況をアナウンスしていない

クリニックには「混みやすい時間帯」があります。平日なら、「朝の受付開始直後」「昼休み前後」「診察終了間際」の3つの時間帯で、土日に営業しているクリニックなら、「朝の受付開始直後」がもっとも混みやすいと思っていいでしょう。理由は単純明白で、前日から体調が悪い人はできるだけ早く診てもらいたいと朝一で来院しますし、勤め人であれば、昼の休憩時間帯か勤務時間終了後に来院するためです。その結果特定の時間帯に患者が集中してしまうのは仕方がないことですが、現在、何人待ちであるかなどを患者がスマートフォンから確認できるシステムを導入すれば、少なくとも患者が院内で待つ必要はなくなります。

待ち時間のストレス軽減のために病院側が導入していることは?

待ち時間のストレス軽減のために病院側が導入していることとしては、以下のようなことが挙げられるでしょう。

1. 待合番号モニター、携帯等への通知

待合室に番号を表示すると同時に、webシステムを利用して、患者が自分のスマートフォンから、あと何人待ちかを確認できるようにしている病院もあります。院内で待つ場合は、あと何人待ちかが常に表示されているため、気になるときに受付に聞きにいく必要がない分ストレスが軽減されますし、スマートフォンで確認できる場合は、待ち時間を近くのカフェで過ごすこともできるので気持ち的にかなり楽です。

2. テレビ、新聞、雑誌、漫画、絵本

時間を潰すものがあれば、待ち時間の心的負担はかなり軽減されます。美容皮膚科なら美容雑誌を置いているところは多いですし、漢方を扱っているクリニックなら、東洋医学の入門書などにも興味を示す患者は多いでしょう。また、小児科なら絵本やおもちゃなども用意しておきたいところです。

3. マッサージチェアやゆったりできるスペース

体調がすぐれない患者は、読み物などで時間を潰すのではなく、とにかく身体を休めながら待ちたいと思って当然でしょう。

4. フリーwifi

昨今もっともニーズが高いのがフリーwifiであることは間違いないでしょう。ほとんどの患者は、スマートフォンがあればある程度は時間が潰せます。また、薬をもらうためだけに仕事の合間を縫って来院している患者なら、待ち時間にもノートPCで仕事のやりとりをしたいと考えるかもしれません。

5. カフェスペース

フリーwifi同様、待ち時間が長い病院でほとんどの患者が「あるとうれしい」と感じるのはカフェスペース。最近は、病院内に出店するカフェチェーンやコンビニも増えています。また、カフェスペースに1. と4. が組み合わされると文句なしと感じる患者も多いことでしょう。

待ち時間改善のためにできること

最後に、待ち時間そのものを減らすためにできることを見ていきましょう。

1. 患者数を平準化させる

オンライン予約システムを導入すれば、患者が比較的少ない日時に予約枠を多く設定することができます。オンライン予約システムの導入がまだなら、院内掲示板やホームページ上で空いている時間を患者に伝えるのも一手。患者自ら空いている時間に予約を入れてくれるようになれば、枠ごとの患者数が平準化されるので、結果として業務をスムーズにおこなえるようになるだけでなく、医師も患者も無駄なストレスを抱える必要がなくなります。

2. 自動再来受付機を導入する

多くの医療機関では、受診患者の8割から8割は再来の患者でしょう。再来の患者には受付機を使って自分で受付してもらうようにすれば、事務的な業務を大きく削減できます。

3. 順番管理システムでペース配分をおこなう

順番管理システムを導入すれば、診察を待っている患者の人数や、患者ごとの滞在時間、外出中かどうかのステータスなどをリアルタイムで把握できます。システムを見て混んでいると判断されるときは診察のペースを上げたり、ゆとりがあるときは一人ひとりに時間をかけたりすることができるだけでなく、長く待たせてしまった患者には、「お待たせしてすみませんでした」の一言をかけると同時に、次回診察日として空いている日を提案することもできます。

4. チームワークをよくする

スタッフ同士が協力しあうことで、業務をスムーズに進めるのは一番の理想と言えるかもしれません。その結果として、最初のうちは、仕事ができる人の負担が大きくなってしまうこともあるかもしれませんが、チームで一丸となってスキルの向上を目指せたらいいですね。

5. 診察時間を見直す、診察時間枠を増やす

どれだけ待ち時間改善のための工夫をしても患者を待たせてしまうようなら、そもそも診察時間に無理があるのかもしれません。診察開始時間や終了時間を変更したり、診察日を増やしたりすることも可能なら、一度検討してみるといいかもしれません。

6. 次の患者に、事前に診察室前に待機してもらう

順番が近づいた患者に診察室前で待機してもらうようにすれば、患者の入れ替えがスムーズになります。仮にひとりの患者につき15秒の時間短縮ができたとすると、4人で1分、午後の診察で60人診たとして、午後だけで15分短縮できたことになります。

7. 患者数や待ち時間を記録して分析する

患者数や待ち時間を日々記録し続けることで、どこを改善すればいいかが見えてくる場合があります。たとえば、1週間記録をつけたところ、平均待ち時間が50分であることがわかったなら、10分の時間短縮を目指してスタッフとともに改善を意識するといいでしょう。

待ち時間を減らすことは、病院の評価向上やコスト削減にもつながる

待ち時間を削減することは、患者にとってのメリットに思えますが、患者のストレスが減ってクリニックの評価が上がれば、結果的にクリニックにとっての大きなメリットということになります。また、午前の待ち時間が減らすことができたら、医師も看護師も十分に昼休憩を取ることができますし、午後の待ち時間を減らすことができたら、そのぶん就業時間が早まるのでスタッフへの支払額を減らすこともできます。クリニックにとっても患者にとってもwin-winの施策をとらない手はありませんね!

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