レセプト総合支援サービス「レセスタ」
クリニックにおけるレセプト(診療報酬明細書)処理は売り上げに関わる大事な業務です。しかし、レセプト業務は正確性が要求され、チェックに時間がかかるもの。請求の締め切りである毎月1~10日は、スタッフ、医師・クリニック院長ともに残業――なんてことになっていないでしょうか。
実は、そんなクリニック向けに「AIを用いてレセプトを自動でチェックする」というサービスがあるのです。それが「レセスタ」です。「レセスタ」は「誤入力」「請求漏れ」をなくすのに役立つ有力なツールです。
「レセスタ」の機能・特徴
「レセスタ」は以下の機能を持っています。
- 「入力」のチェック
- 「病名」のチェック
- 算定支援
- Q&Aサービス
「入力のチェック」というのは、算定基準に整合した入力がされているかの検査、「病名のチェック」というのは、「病名漏れ」がないかの検査のことです。「算定支援」は「レセプト内の算定漏れや有利な算定項目を抽出する機能」です。
上記の1~3が「レセスタ」のメイン機能になります。
レセプトの「uke」ファイルをドロップするだけで「レセスタ」がチェックを開始します。チェックの結果は、レセプトの量にもよりますが1~2時間で出ます。
以下の動作サンプル画面をご覧ください。左側にレセコン側で入力したレセプトデータ、右側に「レセスタ」が行った「レセプト点検結果報告」が表示されています。
注目いただきたいのは、「整合性3件」「病名1件」という報告です。つまり、このレセプトでは、「整合性」のある入力がされていないのが3カ所、「病名」の入力漏れが1カ所あって、このままで「査定」「返戻」になってしまいますよと「レセスタ」が教えています。
また、「算定支援」のところに「303点」とありますが、これはこのレセプトで「さらに追加で303点請求できる」ことを示しています。
「レセスタ」の告げるとおりに修正するかどうかは、クリニックの意思によりますが、少なくとも「整合性」「病名」については修正しないと、レセプトが審査を通らないでしょう。
レセコンにデータを入力するときにレセプトチェッカーを使っているクリニックもあるでしょうが、「レセスタ」を実際に使ってみたらきっと驚きます。「レセスタ」はチェッカーを通ったレセプトからも「漏れ」や「加点可能性」を多数発見するほどの優れたチェック機能を持っているのです。
他にも、レセコン業務に役立つ「保険請求の窓」という一種の情報誌が月2回発行され、これのバックナンバーも含めて全てを閲覧可能という機能もあります。「保険請求の窓」では、例えば「厚生労働省」がどのように点数を増減させたかなど、レセコン業務に関わるその時々の旬な情報が押さえられています。
「レセスタ」の導入
「レセスタ」はクラウドサーバー上で動作するシステムで、その使用にはレセコンとは別途インターネットに接続できるパソコンが必要です。レセコンのパソコンをネット接続してそこで「レセスタ」を使うことはできません。これは、「レセスタ」の扱うデータが決して流出させてはいけない「患者さんの診療データ」だからです。
そのため、用意したパソコンには、「厚生労働省」の公示する安全管理に関するガイドラインに準拠したセキュリティー対策(後述参照)を施してから「レセスタ」を使用します。といってもユーザー側は特に意識する必要はありません。最初の「アクセス証明書」(後述参照)のインストール、アカウント情報の保守に気を付ければいいのです。
「レセスタ」導入にかかる時間
「レセスタ」は、「使用を申し込みます」というマスターエントリーを行えばすぐに使い始めることが可能です。ただし、上記の「アクセス証明書」のインストールなどを自分で行えない場合には、サービス提供元(代理店)から人が来てセッティングすることになりますので、その分の時間はかかります。
「レセスタ」のセキュリティー
「レセスタ」を使うパソコンには「アクセス証明書」をインストールし、クラウドにあるシステムとは暗号化されたSSL通信を用いて認証を行います。その上で、ログインページへのアクセスが許可されるのです。ログインページでアカウント情報を入力すれば、「レセスタ」を使えるようになります。
「レセスタ」にかかる費用
「レセスタ」の使用には以下の費用がかかります。
「株式会社クリニックキオスクBIZ」費用項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 10万円(税別) |
月額使用料 | 3万円(税別) |
「レセスタ」のサポート体制
「レセスタ」では、「Q&Aサービス」という掲示板スタイルのユーザーサポートを行っています。疑問点などがあれば、ここに質問を投げると早ければ翌日には回答が得られます。
まとめ
「レセスタ」は、レセプトのチェックを強力にサポートし、また「算定支援」の機能でクリニックの売り上げを増大させる可能性を持つ恐るべきツールといえます。人力で何百枚ものレセプトをチェックするぐらいなら「レセスタ」に任せて1~2時間で行った方がはるかに合理的です。もしレセプト業務で困っているのなら導入を検討してみるのはいかがでしょうか。
取材協力:「株式会社クリニックキオスクBIZ」