アプリ不要のオンライン診療プラットフォーム『UT-ONLINE』
2022年01月28日、厚生労働省は改正「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を公表。これによって「安全性と信頼性をベースに初診も含めオンライン診療は原則解禁」となります。コロナ禍を奇貨として医療現場にもIT技術を用いたツールが入り始めました。今回の厚生労働省の決断によって、「オンライン診療」はさらに一般的になるでしょう。
医師・クリニック院長の皆さんもオンライン診療システムの導入を一考する時期が来たといえます。そこで今回は、アプリを使わなくてもオンライン診療を簡単に行えるシステム『UT-ONLINE(ユーティーオンライン)』をご紹介します。
『UT-ONLINE』開発の経緯と背景
『UT-ONLINE』のサービス提供元『UTmedica株式会社』の後藤敦代表取締役にお話を伺いました。
――オンライン診療プラットフォーム『UT-ONLINE』の開発に至った経緯を教えてください。
当社はもともと、例えばネットワークの構築、ホームページ作成、Google広告のサポートなど、クリニックさまのIT関連のお手伝いを行ってきました。ところがコロナを契機にオンライン診療の需要が急増しました。それまで予約システムなどを開発していたのですが、これを発展させてオンライン診療システムにしたという経緯になります。
――やはり、コロナ禍が非対面の需要を伸ばしたのですね。
はい。やはりコロナがきっかけになっています。
――今年、厚生労働省が「初診でも原則オンライン診療OK」という方針を打ち出しました。これからオンライン診療が普及していくと思われますが、導入したいという声は増加傾向にあるのでしょうか?
そうですね。やはりニーズは高まっています。
――『UT-ONLINE』はいつリリースされましたか?
あるクリニックさま用に作っていたといった時もありましたので正式リリースというのは難しいのですが、2020年の3、4月でしょうか。まさにコロナの感染が広まっていた時期ですね。コロナが背景にあるのは間違いありません。
――『UT-ONLINE』はまさにオンライン診療が必要とされる時に生まれたツールなのですね。
『UT-ONLINE』の特徴と機能
診療予約から決済まで一気通貫で行えます
オンライン診療プラットフォーム『UT-ONLINE』は、
が一貫して行えるサービスです。
アプリ不要! インターネットに接続できる端末があればすぐに使える
クラウド型のサービスです。ブラウザーで動作するので、クリニック、患者さん共にインターネットに接続できるパソコン、スマートフォン、タブレットなどがあれば使用可能です。また、『UT-ONLINE』用に特別なアプリは必要ありません。
オンライン診療実施の流れ
『UT-ONLINE』では、以下のようにオンライン診療を行うことができます。
①患者さんがクリニックのホームページにアクセスしてオンライン診療の予約をします。
↑患者さんは自分の情報を入力してから予約を行います。
↑患者さんが見る予約画面です。予約枠をどのようにするかはクリニック側が設定変更可能です。
②クリニック側で予約を確認します。
↑クリニック側ではこのように予約を確認できます。
患者さんが予約を入れるとクリニックに通知が来ます。
③オンライン診療の開始
↑クリニック側でオンライン診療を開始します。
予約時間になったら、『UT-ONLINE』にアクセスしてオンライン診療を開始します。クリニックでビデオ通話を開始すると、予約した患者さんに診療開始のメールが届きます。
↑患者さんにオンライン診療開始のメールが届きます。患者さんがボタンを押すとビデオ通話画面に遷移します。
↑オンライン診療中の画面です。『UT-ONLINE』ではビデオ通話へスムーズに遷移でき、別のアプリは必要ありません。複数人数のビデオ通話にも対応していますし、電話のみの診療でも使えます。
④診療費の決済
オンライン診療が終わったら、終了のボタンを押します。診療費の決済にはクレジットカードが利用できます。「都度決済」と「登録済カードからの自動請求」の2パターンがありますので、クリニック側で好きな決済方法を選択することができます。
↑オンライン診療が終了すると、患者さんにはこのような決済用のURLが送られます(都度決済の場合)。
このように『UT-ONLINE』ではブラウザー上でオンライン診療に必要な全ての機能を有しています。また、同プラットフォームは柔軟さが大きな特徴です。
例えば「予約時間の設定」です。他のオンライン診療ツールでは時間枠が「30分1人で固定」といった場合があります。しかし、『UT-ONLINE』では「この患者さんは電話で10分で終了する」など、患者さんに合わせて時間枠を変えられるのです。
↑患者さんに販売するアイテムもクリニック側で設定できます。
また、クリニックによっては薬品や健康グッズなどをオンライン診療の機会に患者さんが購入するといったケースがあるでしょう。『UT-ONLINE』はこのようなケースに対応できます。決済の際にこの薬品を3本などといった販売も同時に行えるのです。これは自由診療を行いたいというクリニックにとっては大変重宝する機能といえます。
『UT-ONLINE』の特徴
まとめになりますが、『UT-ONLINE』は以下の特徴を備えたオンライン診療プラットフォームです。
電子カルテ、レセコンとの連携
『UT-ONLINE』では、オンライン診療の予約が自動で電子カルテに取り込まれるという機能を実装可能です。ただし、この場合には電子カルテとのつなぎ込みの作業が必要になりますので、サービス提供元の『UTmedica株式会社』に要相談(クリニックで使用している電子カルテのベンダーとも要相談)です。また実費が必要となります。
『UT-ONLINE』の導入準備
『UT-ONLINE』はクラウド型のサービスで、しかもブラウザー上で動作しますのでクリニック側、患者さん側で用意するものは、インターネット環境とインターネットに接続できるパソコン、スマホ、タブレットなどだけです。専用アプリは不要です。
『UT-ONLINE』の導入にかかる時間
『UT-ONLINE』の導入にかかる時間は最短で2営業日とのこと。
※これは『UT-ONLINE』で用意されている標準のテンプレートをそのまま使う場合です。カスタマイズが必要な場合には工数に応じて導入時間は変化します。
『UT-ONLINE』の導入費用
『UT-ONLINE』の導入費用は以下です。
クリニックは無料で『UT-ONLINE』を導入、使用できます。診療ごとに280円の利用料がかかります。しかし、高い初期費用、月額費用をかけて導入し、オンライン診療を受ける患者さんが見込みよりも少なかった――といった場合には大きな損失が出てしまいます。『UT-ONLINE』の場合には、診療ごとの利用料、しかも280円と非常に安価に設定されていますので、クリニックの負担を最小限に抑えることが可能です。
『UT-ONLINE』のサポート
『UT-ONLINE』は電話サポート、メール・チャットサポートを行っています。
まとめ
『UT-ONLINE』ならアプリ不要でオンライン診療を簡単に実現できます。また、初期費用・月額費用が無料ですので導入のハードルは非常に低いといえます。
『UTmedica株式会社』後藤代表取締役によれば「柔軟になんでも対応いたしますので、オンライン診療だけではなく、IT回りでお困りのことがありましたらなんでもご相談ください」とのことでした。『UTmedica株式会社』は開発力のある会社です。オンライン診療を始めたい、あるいは現在使っているツールに不満があるというクリニックは、柔軟性が高くて安価に利用できる『UT-ONLINE』の導入を考えてみてはいかがでしょうか。