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人材開発支援助成金とは?7つの助成金コースとその支給額

人材開発支援助成金とは?7つの助成金コースとその支給額

医療スタッフを新規雇用するのが難しくなっています。そのため医師・クリニック院長は現スタッフにできるだけ長く働いてもらえるように、良い労働環境をつくるよう気を配る必要があります。良い労働環境の中には、スタッフの能力を伸ばし、スキルアップを図るという要素も入るでしょう。とはいえ、そのための研修代やトレーニング費用を丸々クリニックで負担するのは大変です。そんな時には、厚生労働省が設けている「人材開発支援助成金」の利用を考えてみるのはいかがでしょうか。

「人材開発支援助成金」とは?

「人材開発支援助成金」の制度とは、専門的な知識・技能を高め、従業員のキャリアを形成する一助となることを目的に資金援助を行うものです。

厚生労働省では「雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した専門的な知識および技能を修得させるための職業訓練等を受講させる事業主等に対して助成する制度です」と説明しています。

参照・引用元:『厚生労働省』「人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)」

「人材開発支援助成金」には7つのコースがある

「人材開発支援助成金」は広い業種で利用可能ですが、以下の7つのコースが設けられています。

コース概要
1.特定訓練コース
・職業能力開発促進センター等が実施する在職者訓練(高度職業訓練)
・厚生労働大臣の認定を受けたOJT付き訓練などに助成を行う
2.一般訓練コース
その他の訓練コース以外の訓練に対して助成
3.教育訓練休暇付与コース・有給教育訓練休暇等制度を導入し、労働者がこの休暇を取得して訓練を受けた
・120日以上の長期教育訓練休暇制度を導入し、労働者がこの休暇を取得して訓練を受けた場合に助成
4. 特別育成訓練コース・有期契約労働者等の人材育成に取り組んだ場合に助成
→一般職業訓練
→有期実習型訓練
→中小企業等担い手育成訓練
※「有期契約労働者」とは、労働期間を定めて企業と労働契約を結に働いている労働者のことを指します。契約社員、パートタイマー、アルバイトは該当します。
5. 建設労働者認定訓練コースクリニックに関係ないので割愛
6. 建設労働者技能実習コースクリニックに関係ないので割愛
7. 障害者職業能力開発コース
・障害者職業能力開発訓練施設等の設置など
・障害者職業能力開発訓練運営費(人件費、教材費等)に助成

見ていただけば分かるとおり、職業訓練や能力開発などに対して助成が行われます。

助成の対象

医療事業を行うクリニックも助成の対象になります。ただし、

  • 資本金または出資の総額が3億円以下
  • 常時雇用する労働者の数が300人以下

のどちらかを満たしている必要があります。

また、助成を受けるための要件は各コースで異なります。以下は、基本となる共通の要件になります。

  1. 雇用保険適用事業所の事業主であること
    (雇用保険被保険者が存在する事業所の事業主であること)
  2. 支給のための審査に協力すること
    1. (1)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
    2. (2)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
    3. (3)管轄労働局等の実地調査を受け入れることなど
  3. 申請期間内に申請を行うこと

参照・引用元:『厚生労働省』「各雇用関係助成金に共通の要件等」 

助成される金額

それぞれのコースによって助成金額は変わります。例えば、「特定訓練コース」では以下のようになっています。

特定訓練コース

助成金種類助成金額
賃金助成
760円(380円)/時
経費助成
45(30)%
実施助成
665円(380円)/時

※( )内は中小企業以外の場合

支給限度額

労働時間支給限度額
10時間~100時間未満
15万円
100時間~200時間未満
30万円
200時間以上
50万円

(中小企業・事業主団体などの場合)

それぞれのコースで支給される助成金の金額、また詳細については以下の『厚生労働省』のデータを参照してください。

参照・引用元:『厚生労働省』「人材開発支援助成金」

受給手続き

受給のための手続きもそれぞれ違いますが、「特定訓練コース」を例に取ると以下のようになります。

1.事業内職業能力開発計画の作成と訓練実施計画届の作成・提出

事業内職業能力開発計画を作成し、これに基づく年間職業能力開発計画を作成。訓練実施計画届やその他の必要な書類と併せて、職業訓練等開始日の前日から起算して1カ月前までに管轄の労働局に提出します。

2.支給申請

提出した訓練実施計画に沿った職業訓練を実施した後、事業主が訓練の終了した日の翌日から起算して2カ月以内に必要な書類を添えて管轄の労働局に支給申請を行います。

それぞれのコースでの受給のための詳細については以下の『厚生労働省』のデータを参照してください。

参照・引用元:『厚生労働省』「人材開発支援助成金」

まとめ

「人材開発支援助成金」は労働者のスキルアップ、能力向上のために用意されたものですから、クリニックで働くスタッフのために利用できるものはないかぜひ考えてみてください。

例えば、若いスタッフに対して、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)やOff-JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)を行うといった場合などには適しているでしょう。