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皮膚科開業で失敗しないクリニック開業ポイントは?

皮膚科開業で失敗しないクリニック開業ポイントは?

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皮膚科クリニックで成功するためには、開業にあたって注意すべき点を抑えておくことが大切です。具体的にどんなことに気を付けたらいいのか、早速紹介していきます。

保険診療をメインとするのか自由診療もおこなうのかをまず決めよう

皮膚科クリニックを開業するにあたってまず考えるべきことは、クリニックの方針です。保険診療をメインとした診療で幅広い疾患を診るのか、それとも美容に特化させて自由診療の治療や施術を提供するのかによって、内装やマーケティングの方向性は大きく異なってきます。または、その両方を組み合わせておこなうという選択肢もあります。

そのほか、形成外科やアレルギー科などを併せて標榜するケースもあります。

自由診療もおこなう場合は特に、女性目線を意識して内装や備品を考えることが大切

自由診療に力を入れたいなら、基本的には女性目線を意識した内装やアメニティを考えることが大事です。パウダールームを清潔に保つことはもちろん、メイクだけでなくヘアセットも手直しできるよう、ドライヤーやブラシなども備えておくと喜ばれるでしょう。また、あぶらとりフィルムや綿棒などの備品も常備が必須。「ママになってもキレイで居続けてほしい」とのメッセージを込めて、ベビーキープを設けるなどの工夫もあればなお喜ばれます。

また、近年は男性の美容意識も上がってきていることから、男性もターゲットとする美容皮膚科も増えつつあります。保険診療をメインとしつつ、より高い効果が期待できる処置を希望する患者には自由診療メニューも紹介するなどの工夫を通して、患者を取り込んでいくことが望ましいでしょう。

ただし、施術によってはメイクを落とす必要があるため 、女性からすると男性がいないほうが安心だと考えられます。そのため、男性もターゲットとする場合は、施術後に他の患者に会うことなくメイクを完了できるような動線を考える必要があるでしょう。

立地や物件の選定ポイント

保険診療メインの場合

保険診療メインの場合、単価が安い分、たくさんの患者を診ることが必要です。そのため、視認性が高い場所での開業が望ましいでしょう。また、仕事帰りや仕事の合間に利用する患者も多いため、オフィス街や駅から好アクセスであるに越したことはありません。ただし、アトピー性皮膚炎やアレルギー対応にも積極的な一般皮膚科は子どもの受診も多いことから、住宅地に近いエリアが望ましいといえるでしょう。

自由診療にも力を入れる場合

美容に特化している場合は、webマーケティングによる集患割合が高くなることから、駅からのアクセスがよい好立地に開業することが望ましいといえるでしょう。

内装のポイント

保険診療メインの場合、患者のなかには、感染症の皮膚病を患っている人もいることが考えられるため、入り口を自動ドアにするなどの感染対策込みで内装を考える必要があります。また、水虫やヘルペスなど、人に知られたくない疾患も多いため、診察室内の声が漏れないよう、防音対策も十分である必要があります。

先に述べたように、自由診療メインの美容皮膚科の場合、パウダールームの設置やメイク直しの備品が必須ですが、保険診療メインの皮膚科の場合も、パウダールームが清潔で備品が充実しているとよい口コミを得やすくなるでしょう。

保険診療メインの場合、施術室などの用意はなくとも開業可能なため、必要坪数としては30坪~程度と考えていいでしょう。大型の機器を使う施術もおこなう美容皮膚科の場合、50坪以上を必要とすることもあります。

採用のポイント

保険診療メインの場合、医療事務と看護師の採用が一般的ですが、美容皮膚科の場合は施術スタッフが必要な場合もあります。美容皮膚科のスタッフを応募するにあたっては、施術を受けられることを福利厚生に盛り込むと応募が増える傾向にあります。

患者満足度を上げるためのポイント

保険診療をメインとする場合、患者数が多い診療科であるため、いかに待ち時間を短縮させるかを考えることが非常に大切です。混みあう時間などは待ち時間が1時間以上になることもザラなため、順番が近い患者にはLINEでお知らせするシステムなどを導入することが理想的。そうでなければ患者のイライラも増大して、ネガティブな口コミにつながりやすくなるでしょう。

宣伝広告のポイント

小児皮膚科も標榜している場合、ホームページやSNSでしっかりアピールしていきましょう。アトピーなどの皮膚疾患に悩んでいるお子さんがいる親御さんなどは、よりよい皮膚科を探していることも多いです。また、小児科と連携していれば、必要な場合、患者を紹介されることもあるので、お互い協力しあうことが大切です。

美容皮膚科であれば、最新の医療機器を導入していることなどは大きなアピールポイントとなるので、ホームページなどでも積極的に告知していきたいところです。また、あざやほくろなどは保険適用も可能なことを知らない患者は多いので、保険の適用範囲でできることなどを訴求することも来院につながる可能性があります。

専門色を打ち出すには?

皮膚科として競合と差別化を図るためには、ホームページなどで得意とする治療をしっかりアピールすることが得策です。具体的には、先に述べたアトピーのほか、巻き爪治療、外反母趾治療などは売りになりやすいです。美容皮膚科であれば、独自の化粧品販売などを視野に入れて経営戦略を練っていくこともいいかもしれませんね。

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