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クリニックの待ち時間に対する不満緩和対策。何が有効?

クリニックの待ち時間に対する不満緩和対策。何が有効?

クリニックの待ち時間に対する不満緩和対策。何が有効?
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患者のクリニックに対する不満のなかでも上位にランクインするのが、待ち時間が長いことに対する不満でしょう。体調が悪ければ待たされている時間がしんどいのはもちろん、薬をもらうための来院などで体調が落ち着いているときであっても、長いこと待たされるのはしんどいものです。では、どのような対策を取れば待ち時間に対する不満を緩和することができるのでしょうか? 詳しくみていきましょう。

待ち時間に対する患者さんの不満はどのくらい大きい?

まずは、実際のところ患者の不満はどれほどのものかを確認しましょう。日本医師会総合政策研究機構が20歳以上の国民を対象におこなった「第5回日本の医療に関する意識調査」の結果、「受けた医療に満足していない人が不満に感じている理由」第1位が待ち時間であることがわかっています。このことからも、待ち時間を改善するだけで、患者がクリニックに抱く印象がぐっと向上するであろうことがイメージできるでしょう。

受けた医療に満足していない人が不満に感じている理由

第1位待ち時間44.4%
第2位医師の説明43.4%
第3位治療費41.4%
第4位医師の態度や言葉遣い29.3%
第5位医師の知識や技術25.3%
第6位検査や画像診断14.1%
第7位看護師の態度や言葉遣い8.1%

参照:日本医師会総合政策研究機構「第5回 日本の医療に関する意識調査」4枚目

患者はどのくらいの待たされている?

続いては、診察までの待ち時間はどのくらいなのかを確認します。厚生労働省が公表している「平成29年受療行動調査の概況」によると、「外来患者の診察までの待ち時間」は「15分以上30分未満」がもっとも多いものの、なかには「3時間以上」との回答も見られます。30分ただ待っているだけでも心身ともに疲れますが、3時間以上となるとストレスも相当なものであることが考えられるでしょう。

外来患者の診察までの待ち時間

待ち時間割合
15分未満27.1%
15分以上30分未満22.9%
30分以上1時間未満20.1%
1時間以上1時間30分未満10.3%
1時間30分以上2時間未満6.7%
2時間以上3時間未満3.8%
3時間以上1.7%
無回答7.4%

参照:「平成29年受療行動調査の概況」より「病院の種類別にみた外来患者の診察等までの待ち時間」p.5(2枚目)より一部抜粋

待ち時間への不満緩和のためにできること

続いては、待ち時間への不満緩和に有効な対策を紹介していきます。

1. 診察時間枠、診察日数を増やす

診察日を増やすか、または診療開始時刻や終了時刻をずらすことで、混雑状況は少なからず緩和されます。ただし、そのぶんスタッフの負担は大きくなるうえ、人件費も必要になります。

2. 患者数の平準化を図る

オンライン予約システムを導入して、空いている時間帯に予約枠を多く設定することで、患者数の平準化を図ることができます。

3. 自動再来受付機を導入する

再来患者には受付機を使って自分で受付してもらうと、それだけでも受付スタッフの負担はかなり軽減されます。

4. 順番管理システムを導入する

順番管理システムを導入して、「待っている患者数」「外出中かどうかのステータス」などをスタッフがリアルタイムで把握すれば、診察のペースを調整しやすいです。また、長く待っている患者に対して「待たせてすみませんでした」とこちらから声をかけるなど気配りすることもできます。

5. 複数の職務を兼任できるよう、スタッフの教育に力を入れる

最低限のスタッフで業務を効率よく回すためには、お互いが補完し合える程度の知識は身に着けておくといいでしょう。もちろん、その職種にしかできないことも多々ありますが、個人経営のクリニックであれば、掃除をはじめ誰にでもできることもありますし、事務的なことであれば、やることを覚えさえすればお互い助け合うことができます。

6. 待ち時間の目安となるものを表示することで「体感待ち時間」を減らす

院内の表示などを通して、あとどのくらいで自分の順番が回ってくるのかがわかれば、患者の待ち時間のイライラが少しは和らぎます。また、クラウド型順番管理システムを導入すれば、患者はスマホからあとどのくらいで順番が回ってくるかを確認できるため、院内で順番を待つ必要がないので、さらにストレスが軽減されます。

7. カフェなど、時間を潰せる設備を導入する

待合室に座って待つのは苦痛と感じる人も、カフェでコーヒーを飲みながら待てば気分的にもリラックスできるため、ストレスを感じにくいでしょう。フリーwifiの導入もあれば、ネットサーフィンや仕事しながら待つことができるのでより理想的です。

8. 患者数と待ち時間を記録して分析する 

曜日や時間ごとの患者数や平均待ち時間を記録すれば、日時ごとの最適なスタッフ配置数などが見えてきます。

まとめ

待ち時間対策を考えて導入することは、患者満足度の向上につながるだけでなく、スタッフの負担軽減にもつながります。また、患者がイライラしにくくなるため、スタッフが気持ちよく仕事できるのも大きなメリット。双方にとっていいことづくめなので、対策を取らない手はありませんね。

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