クリニックの待ち時間対策7選
クリニックを訪れる患者さんにとって苦痛なのは、なんといっても「待ち時間が長いこと」です。この待ち時間を軽減することができれば、クリニックへの患者さんの好感度を向上させることができます。
待ち時間対策にはどのようなものが効果的でしょうか。対策としては以下のようなものが上げられます。
待合番号モニター
個人情報の保護という観点から最近では比較的小さなクリニックでも導入が進んでいます。名前を呼ばなれなくても自分の順番になったら分かる、今どこまで診療が進んでいるのか患者さん自身で把握できるというメリットがあります。
携帯電話等の通知
診療予約システムと連携したりもできますが、患者さんに自分の順番に近付いたことを携帯電話にメッセージ(メール)を飛ばし、お知らせします。この機能に特化した専用機も存在します。
カフェテリア
待ち時間が長い患者さんがのんびり過ごせるようカフェテリアのスペースを設けます。大きなクリニック・病院の場合には、コンビニ、カフェチェーンがエリア近辺に併設されています。カフェテリアとまでいかなくても、患者さんがひと息つける小スペースを設けるのも一つの手です。
子供が遊べるおもちゃスペース
待ち時間が長いと小さなお子さんはじっとしていられなくてむずかるものです。また、子供たちが大騒ぎすると、待合にいるほかの患者さんの迷惑にもなりかねません。お母さん方も周りに迷惑という意識で身を小さくしてしまうでしょう。
そこで、小さなお子さんのプレイエリアを設け、待ち時間が長くなる場合にはそこで過ごしてもらうようにします。『マクドナルド』などファストフードチェーンの中にはこのようなエリアを設けて「小さなお子さん対策」としているところがあります。
Wi-Fiエリア
電波の影響を避けるため、患者さんに携帯電話・スマホ・携帯ゲーム機の使用を遠慮していただくことがあるでしょう。待ち時間が長いとついスマホを見たくなるもの。そのため、電波を管理する意味でもWi-Fiエリアを設けて「ここで利用してください」と提示します。
新聞・雑誌・漫画、図書スペース
待ち時間のために読むもの、またそのためのスペースを用意します。「読むもの」といっても新聞・雑誌・小説・漫画・童話・絵本などありますが、クリニックを訪れる患者さんの年齢層を見て選ぶのが良いでしょう。
ただし、扇情的なものや明らかにつまらないものは避けます。また、紙面・文字が小さいと老眼の入った年配の患者さんが困りますので注意してください。女性向けにはゴシップ系の雑誌よりは気分の和らぐ、料理、ファッションなどがテーマのものがよいでしょう。
座りやすい椅子
待ち時間が長くなると、腰が痛くなってくることなども患者さんにとっては負担です。そのため待合室に置くいすには留意します。ありがちなのは、デザイン重視で選んで「座り心地はいま一つだった」という失敗です。美しいデザインのいすは確かにクリニック映えはするでしょうが、それよりも患者さんの座り心地を優先してください。
これは取材先のクリニックで聞いた話ですが、患者さんのプライバシー保護のために「番号」で患者さんを呼んでいたら「刑務所みたいだから名前で呼んでください」と言われたそうです。
このように「良かれ」と思って導入したことがマイナスとなってしまうこともあります。人の受け取り方は千差万別ですから、導入の際には患者さんがどのように受け止めるかを一考の上、実施するようにしてください。