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医者は退職金をもらえるの?開業医の場合はどうなる?

医者は退職金をもらえるの?開業医の場合はどうなる?

医者は退職金をもらえるの?開業医の場合はどうなる?

定年を迎えた際、勤務先から支払われる報酬である退職金に対して、「誰もがもらえるもの」という認識を持っている人もいるかもしれません。しかし、実は退職金はすべての企業が支払っているわけではありません。病院に関してもそうで、退職時に退職金を支払うかどうかは法律では定められていないため、病院側が主体的に定めているのです。そのため、いざ退職を迎える段になって「自分が勤めている病院には退職金制度がないと気づいた」ということだってあり得ます。あてにしていた退職金が出ないと、老後に路頭に迷ってしまう場合もあるので、今のうちに退職金についてしっかり考えておきましょう。

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勤務医の退職金は一般的にどのくらい?

勤務医の退職金は統計データなどで記されてはいませんが、一般的には1,000万円から2,000万円程度といわれています。ただし、勤め先による差はかなりのものです。定年まで大学病院に務めた場合、大学の学校法人から退職金が支給されることになるので、退職金の額は一般企業の会社員並み。医局を通じて複数の病院で勤務してきた場合、新たな職場に移るたびに退職金相当期間がリセットされているため、退職金はほとんど期待できません。また、医局を抜けて、クリニックや病院に直接雇用されていた場合も、退職金はさほど高くないでしょう。

退職金の金額算定方法は複数ある

前述した通り、退職金の金額はさまざまですが、実は算定方法も施設によって異なります。そこで続いては、4つの主な算定方法について解説します。

1.定額制度

勤続年数と退職事由みで退職金の金額を決める制度のことです。退職事由とは、自己都合なのか会社都合なのかの別。勤続年数と退職事由の2つが同じ人は、同額をもらえるということになります。そのため、会社に貢献していてもそうでなくても同じだけの退職金を支給されることになります。

2.基本給連動型退職金制度

退職時の基本給、在職年数、退職事由を連動させて退職金の金額を決める制度です。在職中に昇級したことで基本給が上がっていた場合、かなり高額な退職金が支給される場合もあります。①と同じく、在職年数が長ければそのぶん有利で、会社への貢献度が関係ないことはデメリットといえるかもしれません。

3.別テーブル制度

給与制度とはリンクさせない退職金制度です。勤務年数に応じた基準額に、退職時の役割などの等級に応じた係数を掛けることで、金額を算出します。この制度の場合、退職時の役職や等級が重要となってきます。

4.ポイント制

「在籍年数」「在籍期間中の各等級および各役職での滞留年数」の2つをポイント化。在職数に蓄積されたポイント数にポイント単価を掛けた金額が退職金になります。この計算方法の場合、同期入社で同じ年に退職したとしも、出世のスピードによって退職金にかなりの差がつきます。そのため、ポイント制を導入している病院の勤務医のモチベーションにも影響するでしょう。

勤め先に退職金制度がなかった場合はどうすればいい?

続いては、自分が働いている病院に退職金制度がなかった場合について考えます。

まず、「退職金制度がなくて、退職金がほしい場合」はどうすればいいかというと、「勤め先に相談してみる」もしくは「退職金制度がある病院に転職する」が主な選択肢でしょう。相談したからといって必ずしも支給されるとは限りませんが、たとえば毎月の給与に退職金が含まれている場合など、給与の見直しをしてもらえることもあるかもしれません。

相談した結果、認めてもらえなかった場合は、退職金制度を設けている病院への転職を検討するのもひとつの策。特に最近では、退職金制度を設けていない病院は問題視されることもあるので、退職金支給を条件に含めた雇用をおこなう民間病院も増えているので、すぐに理想の転職先が見つかることもあるかもしれません。

では、「退職金制度がないことに不満だけど、勤め先に相談や転職は考えていない」場合にはどんな選択肢があるでしょうか? 自分で資産形成にチャレンジしたいなら、iDeCoやNISAという手もありますが、勤務医に人気の不動産投資などもひとつの選択肢。同業者から情報収集しながら、自分にはどんな投資が向いているかを考えてみるのもいいですね。

開業医の場合、退職金はもらえない?

勤務医とは異なり、自分が経営者でもある開業医には、会社から支給される退職金というものはありません。そのため、退職金制度がない病院に務めている勤務医同様、自分で老後の資産を形成することが必要です。不動産投資はもちろん、小規模企業共済などを活用して、毎月積み立てていくのもいいでしょう。

老後の資産を蓄え始めことのは、少しでも早いうちにスタートしたい

20代、30代の若いうちは、退職金について考える機会はそうそうないでしょう。しかし、老後も安心して暮らすためには、若いうちから老後資金をしっかりと形成していくことが不可欠。投資の考え方の基本ですが、少しでも早い段階から資産形成を念頭に置いて人生を設計していけると有利なので、今のうちに一度、真剣に退職金について考えてみてはいかがでしょうか?

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