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潰れそうなクリニックの特徴とは?

潰れそうなクリニックの特徴とは?

潰れそうなクリニックの特徴とは?

医師となるからには自分のクリニックを持ちたい! という夢を抱いている人は多いはず。しかし中には、多額の資金をかけて開業しても、数年で倒産に追い込まれてしまうクリニックも存在します。同じ枷を踏まないように、「潰れそうなクリニックの特徴」を頭に入れておいて、そうならないよう努力を重ねましょう。

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医療機関の倒産動向は?

帝国データバンクによると、2019年の医療機関(病院、診療所、歯科医院)の倒産件数はワースト3にランクインしています。調査によると、負債額1,000万円以上で法的整理が必要となった件数は45件。うち8件が病院で、22件が診療所、15件が歯科医院です。

これは、2009年の52件、2007年の48件に次ぐ過去3番目の件数。2010年以降の10年間では最多となっています。業態別では、「診療所」が2009年の27件に次ぐ過去2番目の水準、「歯科医院」も2018年の23件に次ぐ過去2番目の水準です。

負債総額は223億7,100万円。うち137億8,700万円が病院の負債、75億9,400万円が診療所の負債、9億9,000万円が歯科医院の負債となっています。倒産態様別でみると、45件のうち38件が「倒産」、残り7件が「民事再生法」。都道府県別にみると、東京都の6件が最多で、神奈川県は5件、大阪府、北海道、京都府、兵庫県、福岡県がいずれも3件です。

参照:帝国データバンク「医療機関の倒産動向調査(2019年)」より一部抜粋

日本医師会なども倒産件数を減らす工夫を重ねている

「日本全国で1年間に45件」と聞くと、件数が多いと感じる人もいれば少ないと感じる人もいるかもしれませんが、「そのうちの1件が、自分が開業したクリニックだったら?」と想像すると青ざめてしまいますよね。そうした事態を少しでも減らすべく、たとえば日本医師会も、かねてより「医療法人制度改革」によって都道府県へ決算書類の届出を義務化するなどの「視える化対策」をとることで、倒産予防に力をいれてきています。しかし、医療法人制度改革がおこなわれたのが2006(平成18)年であることを考えると、2019年度の件数がワースト3であったことを重く受け止め、さらなる改善策を見出していかねばならないのかもしれません。

クリニックが潰れてしまう原因は?

では、結果的に倒産してしまうクリニックにはどのような特徴があるのでしょうか? クリニックが潰れてしまう原因としては、主に以下の5つが挙げられます。

1.立地が悪い、交通の便が悪い

開業場所の選定ミスは大きな敗因となりえます。なぜならほとんどの患者さんは、特別な事情がない限り自宅もしくは勤務先の近くの医療機関を選択肢とするからです。その中から選んでもらおうと思ったら、「駅やバス停から近いこと」や「車が停めやすいこと」などが有利となり得ます。また、エリア内にある既存のクリニックが同じ診療科で人気の場合なども、ある意味、「選定ミス」といえるでしょう。

2.経営スキルに欠けている、宣伝力が弱い

開業前の内覧会の開催、自院サイトのSEO対策など、クリニックを宣伝するための方法はたくさんあります。そのいずれに対しても時間やお金を投資しなかった結果、思うように集患できないこともあるでしょう。

3.スタッフが定着しない、人間関係のトラブルが多い

クリニック内の人間関係が良好でないと、スタッフが定着しづらくなる場合があるでしょう。急に辞められて次の人材が見つからないと、それが原因で仕事が回らなくなることも。仕事が回らなくなると誰かに負担がかかり、耐えきれなくなって辞めたり、人間関係がさらに悪くなったりといった悪循環に陥ることも考えられます。

4.医師の知識と技術が不足している

医療は日々進化しているので、医者の仕事を続けていくには、生涯学び続けることが必要です。しかし、基礎力がないまま独立してしまうと、結果的に自分の力不足を痛感することになることもあり得ます。

5.お金を回せていない

開業時に多く借り入れしすぎて資金繰りに困窮するケース、機材などに多額の自己資金を投じた結果資金繰りがうまくいかなくなるケースなどがあります。

「潰れそうなクリニック」にならないためにはどうすればいい?

では、「潰れそうなクリニック」にならないためにはどうすればいいかというと、上記①~⑤を反面教師とすることが大切です。具体的にみていきましょう。

1.開業場所をさまざまな条件から考察する

まず大切なのは、失敗しにくいエリア、場所を選ぶことです。交通の便や既存クリニックの評判などをチェックすることはもちろん、たとえば小児科で開業するならファミリー層が多いエリアを選ぶことは必須ですし、在宅医療を提供する場合も同様です。「どんな患者さんにどんな医療を提供したいか」を念頭に置いたうえで、開業エリアを絞っていきましょう。

2.広報活動に力を入れる

チラシの配布や内覧会の開催も大切な広報活動のひとつですが、もっとも有効だとされているのはホームページと口コミでの宣伝です。この2つに関しては、門外漢で自分ではどうにもできそうにないという人は多いかもしれません。その場合、プロの力を借りるのが一番。同業者に訊くなどして、信頼できる業者を見つけられるといいでしょう。

3.よいスタッフを見極めて採用する、人材育成に力を入れる

開業前に勤めていた医療機関から、ベテランの看護師さんを引き抜くことができたら心強いかもしれませんが、なかなかそうはいかないかもしれません。早い段階から募集をかけて、より理想に近いスタッフを探したり、応募者の経験が浅い場合は、採用後に人材育成に力を入れたりといった方法もあるでしょう。また、人間関係でのトラブルによる辞職を避けるために、環境のよい職場作りを目指すことも大切です。

4.慢心しない

いつでも患者さんにとって最善の医療を提供できるよう、学ぶ姿勢を保ち続けることが大切です。これは、医療に関してだけでなく、経営に関しても言えること。経営スキルの不足は廃業の大きな原因となり得るので、自分で一から学ぶのでは知識が追い付きそうにないなら、プロに教わりながら知識を習得していくのが得策です。また、経営者の集まりなどに積極的に参加して意見交換するのもいいでしょう。

5.事業計画をきちんと考える

金融機関から融資してもらう場合は、「開業時、何にどれだけお金をかけるか」「その資金をどう調達するか」「開業後の収支の見積もり・経営計画」をまとめた「事業計画書」が必要となりますが、まずはこの作成を通して、しっかりと事業計画を立てるといいでしょう。また、自身の資金力やクリニックの収益力とのバランスを考えて借り入れすることに加え、必要ない機器にお金をかけないことなども大切。多額の自己資金投入による失敗談はネット上にもたくさん転がっているので、特定の機器の購入に関して少しでも迷ったときには、ネットで検索してみて先輩医師たちの声に耳を傾けてみることをおすすめします。

経営は苦手だけど開業したい! それならそれで他に打つ手もある!

医療に限らずどんな分野においても、「経営のことは苦手。できることならやりたくない」という人は多いものです。しかし、自院を開業するとなると、苦手だからと避けていたらあっという間に倒産への一途を辿ることになってしまう場合も……。どうしても自分ではやりたくないなら、法人化して経営は他の人に任せるなどの手もあるので、自分にぴったりの方法を考えてみるのもいいかもしれませんね。

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