Googleマップから集患させるMEO対策とは?
近年、クリニックへの新患の多くがGoogleやGoogleマップを利用し、地域に存在するクリニックを検索してから訪問しています。検索結果に掲載される事業者情報は「Googleマイビジネス」と呼ばれるサービスで管理されており、Google独自のランキング集計によりリスト表示される仕組みです。クリニックへの集患には、Googleマップにおいて、検索ランクを上昇させ、利用者にとって有益な情報を提示する「MEO対策」が必須です。今回は、「MEO対策」についてご紹介します。
「MEO」とは何か?
「MEO」とは「Map Engine Optimization」の略で、インターネット上で提供される地図検索サービスの検索効果を最適化させることをいいます。SEO(Search Engine Optimization:検索エンジンに最適化すること)の「地図検索版」といったものです。
また、MEO対策とは地図検索サービスにおける、検索順位を上昇させるための施策を意味します。主にGoogleマップでの検索効果の最適化をするときに使われる用語で、地域的なSEO対策という意味合いから「ローカルSEO対策」などと呼ばれることもあります。
例えば、端末を使って「地名」+「業種名」で地図検索をした際、ランキングと共にその地域における業種がリスト表示されるのを見たことがあるのではないでしょうか。また、スマートフォンなど端末の位置情報から地図検索をする「ローカル検索」サービスで、端末の現在地から近い「店舗」を探したこともあるでしょう。
これらの、地図にまつわる検索全てに影響が出るのがMEO対策です。Googleの調査では、「ローカル検索」をした人の41%が検索後24時間以内に表示された店舗を訪問していると報告されています。
MEO対策は、実際に存在する店舗をベースに、その地域と業種という絞り込まれたシンプルなキーワードに対して行うため、膨大な検索辞書の中から上位表示を目指すSEO対策に比べて効果が明瞭です。かつ、施策における結果反映までの時間が短いことが特徴として挙げられます。施策結果を目視できるまでのスパンが短く、集患の効果も体感しやすいのが魅力のため、多くのビジネスオーナーから注目を集めています。
裏を返せば、実際に店舗を持つ企業であればMEO対策の重要性は「言うまでもなく高い」のです。
このMEO対策に必要なものは「Googleマイビジネス」サービスへの情報登録だけ。登録は無料です。ですが、検索結果に表示するためには、押さえておくべき注意点が存在します。
以下で「Googleマイビジネス」への登録における5つの注意点をご紹介します。
Googleマイビジネスでの登録の注意点
1. ビジネス名(クリニック名)・カテゴリを登録
入力の際には「正式なクリニック名」のみを記載し、他のキーワード等の情報を付加してはいけません。禁止事項となる情報が含まれているとGoogleに判断された場合、リストへの表示自体が停止されてしまいます。略称での登録も可能ですが、公式ホームページやSNSなどで利用される略称と一致し、持続的に使用され認知されている必要があります。
禁止事項となる情報には以下のものが挙げられます。なお、全てにおいて実際のビジネス名として正式に登録されているものは利用可能です。
1.キャッチフレーズ
ベストクリニック → OK
頭痛外来ならベストクリニック → NG
2.店舗コード
ベストクリニック - 2872 → NG
3.商標または登録商標のマーク
ベストクリニック(R) → NG
4.すべて大文字の表記(頭字語を除く)や不必要なスペース
BESTCLINICS → NG
BestClinics → OK
5.営業時間情報
ベストクリニック(営業中) → NG
ベストクリニック木曜休診 → NG
6.電話番号、ウェブサイトの URL
ベストクリニック 0120-123-1111 → NG
bestclinics.com → NG
7.特殊文字
ベスト★クリニック → NG
【ベストクリニック】 → NG
8.地域、市区町村、番地名などの所在地情報
ベストクリニック三鷹 → OK
ベストクリニック 三鷹駅下りてすぐ →NG
9.出店先情報
ベストクリニック 銀座三越 → NG
ベストクリニック(エキュート東京内) →NG
個人開業医の場合は、ビジネス名のリスティングに肩書や学位を記載することができます(Dr.、MD、博士、医学博士など)が、対外的に専門業務を行う開業者本人であること、オーナー確認された事業所で営業時間内に本人に直接連絡が取れることが条件となります。
例)オールステート: 医学博士.栗仁九朗 → OK (医学博士の肩書を持つ栗仁九朗氏がオールステートというブランドで対外的に専門業務を行う唯一の開業者である場合)
2. ビジネス拠点の登録
正確な拠点を登録することで集患につながります。住所から地図上にピンが設定されていますが、まれに地図上のピンがずれている可能性があります。ピンをドラッグして正しい位置に修正することも可能です。拠点にアクセスしやすい正確な場所にピンを配置することが重要です。
3. 営業日・営業時間の登録
利用者は検索結果に表示された情報を正式の情報として判断します。また、常連の利用者は、営業時間を確認するために検索を利用します。
診療時間が、午前と午後の部で分かれている場合など、細かく営業時間を追加していくことが望ましいです。また、特別営業時間の登録も可能で、ゴールデンウィークやお盆、年末年始や臨時休業などその都度、すでに分かっている情報を正確に登録することが顧客満足度の向上につながります。
4. 電話番号の登録
電話番号の登録は、Googleマイビジネスの評価の向上にもなりますが、利用者にとっても実在性の証明にもつながり、安心感を与えるものとなります。予約専用番号と代表番号が違う場合は別々に登録することで、より細かい評価の向上につながります。
5.ウェブサイトの登録
公式情報との親和性を高めるため、また、より細かい情報を提供し集患へつなげる手段として、拠点のウェブサイトを登録しましょう。ウェブサイトの登録を行うと、ウェブサイトのリンクへのボタンが表示されるようになります。
集患に効く写真の登録方法
ビジネスプロフィールに写真を登録することで、より利用者の目に留まり集患へとつなげることができます。写真は登録者自身が実際の場所で撮影したものを使用する必要があります。被写体と関連性がない写真は削除される場合があります。
1. お店の外観・内観・ロゴ
ビジネスの基本情報(電話番号、営業時間など)が登録されていると、ロゴが強調表示されるようになります。ロゴがある場合には必ずロゴを登録しましょう。
利用者は、複数表示される検索結果の中から、写真による情報を頼りに選別を行います。訪問しやすいと思わせる目印となる外観写真も効果的です。
2. 施術室や待合室、院長やスタッフの写真があるとより雰囲気が伝わり、良い
利用者にとって、院内の様子や設備の写真があると、訪問の目安になりやすいです。
中で働く人の写真は、より雰囲気を伝えることが可能です。
写真のガイドライン
JPGまたはPNG、サイズ10KB ~ 5MB
推奨解像度:縦720px ×横720px
品質が高く、ピントが合っていて十分な明るさの写真が推奨されます。過度のフィルターや加工は避けてください。写真への枠線の追加や宣伝目的となるテキスト追加、コラージュなどは許可されません。
まとめ
MEO対策は、簡単に実施できてかつ効果が分かりやすい施策です。小まめに定期的に調整することが、地域での知名度やクリニックのイメージ向上につながります。今回紹介した内容を基にさまざまな対策を施して、集患に役立ててください。