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銀行からの借り入れ額は大きめにしておくこと

銀行からの借り入れ額は大きめにしておくこと

銀行からの借り入れ額は大きめにしておくこと

クリニックを開業するには巨額の資金が必要です。潤沢にお金があればいいのですが、必要な額に足りない場合には銀行から借り入れを行う必要があります。日本人は借金を嫌う傾向があり、借金をできるだけ少なくしようとします。しかし、これが逆に開院した後の経営を苦しくすることもあるのです。

クリニックが存続するには「キャッシュ」が必要

自己資金の不足を銀行からの融資で賄うのは普通のことです。しかし、ここでありがちなのは「必要最低限と思われる融資額で済ますこと」「融資額をできるだけ減らそうとすること」です。

銀行からの融資は簡単にいえば借金です。利子と元本を返済しなければなりません。日本人は借金を「悪いこと」と考える傾向があり、開業に当たっての借金もできるだけ少額の方がよいと考えがちです。しかし、これは間違っています。

考えてみてください。開院してから何が起こるのかは誰にも分かりません。当初の計画どおりに集患できなかったら? 売上が予測よりも少なければ持ち出しばかりで赤字が続き、クリニックの存続に直結します。現金がなくなったらその時点でおしまいです。

ですから、開院に当たって銀行から融資を受ける場合には、必要な医療機器の購入などに充てるのはもちろんですが、きちんと運営にかかるコストのことまで考え、余裕を持って資金を借り入れることが大事です。

商売の基本はキャッシュをできるだけ手元に残すことにあります。

これは医業であっても八百屋でも同じです。明日売る野菜を仕入れるためのキャッシュがなければ八百屋を続けることはできません。医業でも来月の家賃が支払えなければ続けられません。

勤務医からいきなりクリニック院長になるとすぐに経営者の視点を持つことはできませんが、「キャッシュフローを最も重視すること」を常に念頭に置くことです。

たとえ借金であってもそれによってキャッシュが手元に増えるのであればむしろ歓迎すべきことなのです。クリニックの経営が軌道に乗れば借金は返せますし、経営がうまくいったら早期返済すればいいのです。

ただし、借り入れ額が大きすぎて利子の支払いにも困るというほどになるのはいけません。どこまでなら借り入れが可能かは十分シミュレーションを行って銀行と交渉するようにしてください。

クリニックを開院してからの借り入れは難しい

最初に余裕を持って資金を借り入れておかないと、後で困ることがあります。

典型的な例は、クリニックを開院したものの集患が予測どおりにいかず、新たな借り入れをしないとクリニックが存続できなくなった場合です。

では銀行に行けば融資を受けられるかというと、これが一筋縄ではいきません。というのは、このような状態では「実績」によって融資の審査が行われるからです。

開院時は計画書でお金を貸してくれますが、開院してからは「これまでの実績」「これからの収益改善計画」を出さなければなりません。実績が悪いと当然ながら改善計画も疑問視されますし、新規借入のハードルは高くなります。このように銀行からの融資というのは「行きはよいよい帰りは怖い」ものです。クリニックの経営がうまく回りだしてからの新規借入はたやすいでしょうが、経営難に陥ってからの借り入れは容易なことではありません。

ですから、開院の際に銀行からの融資を受けるのであれば余裕を持って資金を借り入れておくのがよいのです。

「借金はできるだけしない」というのは個人としては立派な心掛けかもしれません。しかし、医師・クリニック院長は経営者の視点を持つ必要があります。クリニックの存続を考え、できるだけキャッシュを手元に確保しておくのが得策です。これからクリニックを開院するという医師の皆さんはぜひこの点を忘れないでください。

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