新患集めの定番!「予防接種」を始める際の注意点とは?
予防接種からリピーターになってもらうために準備を万全に
予防接種を行うことが新患集めに役立つというのは、予防接種で新たにクリニックを訪れた人にリピーターになってもらえる可能性があるからです。しかし、予防接種に訪れた人がクリニックに悪い印象を持って帰ったら完全に逆効果です。
そのため、予防接種を行うのであれば、クリニック側の準備を万全にし、訪れた人に気持ち良く帰ってもらう必要があります。
準備で最も大切なのは、どんな疾病の予防接種を行うのかの選定、またそれに対する知識を持つようにスタッフにも徹底することです。とにかく、質問に答えられないのが一番いけません。予防接種を受ける人に不安を与えないよう、
- 予防接種の種類
- 接種間隔
- 予防接種の効果
- 副作用
- 料金
などについて、医師・クリニック院長は当然のことながら、スタッフが即答できるようにしておきます。予約や来院時に対応することがあるからです。また、乳幼児の予防接種となると、お母さんへの対応も必須になります。接種スケジュールの確認、お母さんへの説明は遺漏なく行わなければなりません。
おすすめなのは、予防接種を始める前にきちんと対応マニュアルを作ることです。上記のような基本情報の他、想定問答集も作っておくといいでしょう。
効率の良いシステムを考える
予防接種を行う際には効率良くこなせるシステムを作ります。
予防接種は一種の流れ作業のようなもので、次々と進行できますが、外来患者さんが間に挟まったりすると、待ち時間が長くなる場合があります。せっかくリピーターを増やそうというのに「待たされた」と悪い印象を持たれるかもしれません。また、通常の外来の患者さんと予防接種を受ける人が一緒に待合にいるというのは、感染予防の観点からあまりよくありません。
ですから、通常の診察と予防接種が並行して進められないなら、「この時間は診療」「この時間は予防接種」と明確に区分するのも一つの方法です。予防接種のアンプルは翌日に持ち越すことができず、使い切りたいところですから、やはり予防接種をある程度集中させる方がいいわけです。曜日を限定して、その日は予防接種の日にする、といった方法もあります。
また、効率良く予防接種を始めるためには「予約システム」の利用を考えましょう。
コロナの流行で非対面が推奨され、クリニックを訪問する際にも予約を入れてから、という人が増加しています。スマホやPCなどから使える予約システムは予防接種を受ける人を集めるのにも向いているのです。
予約ページが予防接種を始めたことを告知するインターネット上の媒体になりますし、そこに上記のような、効果、接種間隔、料金など予防接種についての基本情報を記載しておけば、いちいち説明をしなくても予約をする人が読んでくれます。スタッフの仕事が軽減されるわけです。さらに、予約システムを使うと待ち時間を軽減することにもつながります。
まとめ
予防接種は新患集めの定番の手法の一つですが、実行する前にクリニックの準備をしっかり行っておく必要があります。また、行う際には効率良くこなせるよう診察時間を分けたり、特定の曜日を設定することも求められます。予防接種の実施には予約システムを活用することを考えてください。クリニックに新たなリピーターをもたらすよう、接種を受ける人から支持される予防接種を実施しましょう。