オンライン診療のシステムやアプリはどれがいい?徹底比較
遠隔地の医師が、テレビ電話などのICTツールを活用して、患者の顔色や表情、動作などを確認しながら問診をおこなう「オンライン診療」。スムーズにおこなうためには、精度の高いシステムの導入が不可欠です。また、体重や血圧などのバイタルデータや問診記録などを伝送することが可能なシステムも増えており、システムの利便性が年々高まっています。では、これからオンライン診療を導入していくとしたら、どんなシステム、アプリを導入するのがいいのでしょうか? 人気のシステム、アプリを比較してみましょう。
オンライン診療システムはどう進化している?
オンライン診療システムは、従来はネットワーク品質確保の観点から、有線ネットワークでの利用が推奨されていました。しかし昨今は、無線ネットワークや携帯通信網でも、安定した品質およびセキュリティを確保しやすくなっています。また、有料サービスだけでなく、無料で利用できる汎用サービスもありますが、汎用サービスを用いる場合には、医師側から患者側につなげることを徹底する必要などがあるとされています。
参照:総務省「遠隔医療モデル参考書 ―オンライン診療版―」14枚目(p.11)一部抜粋
オンライン診療システム1「CLINICS」
続いては、主なオンライン診療システムの特徴を紹介していきます。まずは、株式会社メドレーが開発・提供しているオンライン診療システム「CLINICS」から。多くの医療従事者が開発に携わり、使い勝手を考えて設計されていることもあり、総務省後援「ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2020」において「総務大臣賞」および「社会業界特化系ASP・SaaS部門 総合グランプリ」を受賞するなど、高い評価を得ています。予約から問診、スケジュール管理などの機能を備えているのはもちろん、クレジットカード決済可能、薬剤配送用の宛名ラベル印刷にまで対応。基本使用料は月額1万円。初期費用はクリニックの状況に合わせて個別に提案してくれますが、おおむね数十万とみていいでしょう。
オンライン診療システム2「Curon」
株式会社MICINが提供している「Curon」は、2020年8月時点で日本一の導入数を誇っているサービス。機能面に関しては「CLINICS」同様ですが、なぜ多くの施設が導入に踏み切るかというと、初期費用も月額費用も0円だから。患者の自己負担額の事務手数料4%のみしか費用が発生しません。
オンライン診療システム3「PocketDoctor」
https://www.pocketdoctor.jp/med/
非常勤医師紹介事業シェアトップクラスのMRT株式会社および遠隔作業指示の基本特許を持つ株式会社オプティムの共同提携によって作られたシステムです。特徴的なのは、診察の際、製造や静止画の上に赤ペンで印をつけたり指さしマークを表示したりが可能な点。これによって、患者への症状説明をより的確におこなえます。興味があるなら、まずは2か月0円のトライアルプランを試してみるのがおすすめです。
オンライン診療アプリ4「CARADAオンライン診療」
医療・ヘルスケアQ&Aサイト「CARADA 健康相談」を運営するカラダメディカが開発したオンライン診療システム「CARADAオンライン診療」。専用のアプリではなく「Google Chrome」や「Safari」ブラウザでオンライン診療することになるため、患者はスマホだけでなくPCやタブレットでも受診できます。
オンライン診療アプリ5「LINEドクター」
LINEヘルスケアが提供するLINEアプリ上から、診療の予約、無料ビデオ通話での診察から決済までを完結できるオンライン診療システム「LINEドクター」。患者側からしたら、いつも使っているLINEアプリを使ってオンライン診療を受けられるということになるので、より気軽に感じられるでしょう。「Curon」同様、初期費用月額費用0円で、決済手数料のみ必要になります。
さまざまな観点から比較検討するとベストなシステムがみえやすい
実績、費用、患者の使い勝手のよさなどいろいろな観点から比較すると、自院にとってはどのシステムが一番合っているのかがみえてくるでしょう。気になるシステムを2つ3つにまで絞った段階で、それぞれの会社に話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。