看護師の夫婦あるある

看護師の夫婦あるある

私は、総合病院の外科病棟で働く看護師です。今回は、実際に一緒に働いている既婚者である看護師の声をもとに、"看護師の夫婦あるある"を紹介していきます。医療スタッフであれば共感できる部分があると思います。楽しんで読んでいただければ幸いです。

不規則な勤務

看護師は夜勤もあり、土日、祝日問わずに働くシフト制です。そのため、土日、祝日が休日である会社員とは、休みが合わないことが多いです。月に数回あるお互いの休みが合った日には、お出かけしたり、夫婦間での用事を済ませたりします。一見、休みが合わず、大変そうだという意見もあるかもしれませんが、既婚者といえども1人の時間を作ることは大切であり、私の場合は、1人で休める休日は結構好きです。まず、世間のみんなが働いている時間にだらだらできることに優越感があり、買い物などに出ても平日はどこのお店も空いています。市役所や銀行などの公共機関での用事も、平日の休みの日に済ますことができます。

逆に、世間が休んでいるときに働くのは大変だと思う人もいるかもしれませんが、休日は手術や検査も休みになるので、病院は平日に比べて落ち着いています。同じ理由でゴールデンウイークやお正月なども、病院は患者数も減り、落ち着いていることが多いです。子どもがいるとまた違ってきますが、要は考え方なのだと思います。

不規則な勤務と言えば、看護師には夜勤があります。私の働く病院は2交代制であるため、夜勤の拘束時間が非常に長いです。そのため、夜勤前はできる限り体力を温存したく、省エネモードになります。夫が会社に行く際にも夜勤の私は寝続けます。人間の身体は昼間に活動するようにできているため、日中に寝ることが難しいときもあります。寝ないと夜勤中辛いのに眠れないとなると、結構辛いです。そのようなときは、ただ横になっているだけでも体力温存になるので、それぞれ工夫しながら休んで夜勤を迎えているようです。子どもがいると、夜勤前に寝ることは難しいため、なかなか大変なようです。

夜勤明けは、疲労と眠気があって心身共にボロボロになるため、夫が会社に行っている間、夜勤明けの妻は爆睡していることが多いです。疲労困憊のため、我が家では夜勤明けは夕食は作らなくていいことになっています。これに関しても、小さな子どもがいる家庭だと、なかなか寝かせてくれず、本当に大変になるそうです。子どもは母親がやっと帰ってきてうれしくて仕方ないため、遊びたい気持ちでいっぱいですが、夜勤明けで疲れているため、寝かせてほしいという意見が多く聞かれました。親子のテンションは正反対になるため、その面ではなかなかきついという声も、働くママからは多く聞かれました。

家事分担

共働き夫婦の家庭は、家事の分担をしている家庭が多いと思いますが、看護師の夫婦ではそれが必須になります。お互いに協力しないと家庭が回らず、片方に負担がかかると喧嘩の原因にもなります。看護師の仕事は、業務量も多く、残業する日も多いです。そのため、疲れて帰宅したあとに1人で家事をこなすとなると、本当に大変になります。結婚した当初は、家事の分担で我が家も何度も揉めました。話し合いの末、今はお互いに協力できるような体制になったのですが、どの家庭でも家事の分担で一度はもめるようです。

昔は男が外で働き、女は専業主婦で家を守る、といった家庭も多かったようですが、今は共働き夫婦がほとんどです。仕事にもよりますが、フルタイムで働く看護師にとっては、家事の分担や協力がないと、仕事と家庭を両立することは非常に難しいです。

分担方法は家庭によってそれぞれですが、よくある分け方について以下にまとめます。

1.それぞれの得意な家事を担当する

例えば、料理は妻で掃除は旦那など、お互いの得意分野をそれぞれの役割にするといった形です。洗濯は妻でゴミ出しは夫など、分担する家事の種類は、お互いの納得がいくように相談して決めていく必要があります。

2.曜日ごとに分担する

曜日ごとに食事の当番などを決めるといった形ですが、残業の多い仕事だと、あまり向かないかもしれません。当番表などを活用して、一目みてわかるように工夫している家庭もあります。

3.2人で全て協力しておこなう

時間が合ったときや休日が一緒の日に家事をまとめておこなう形です。休日にまとめて掃除や洗濯を夫婦で一緒にするといった形です。このパターンの夫婦の中には、休日に食事も2人で協力して作り置きできるものを作って、忙しい平日を乗り切れるように工夫している夫婦もいるみたいです。

私の周りでは、このように工夫して家事分担をしているという意見が聞かれました。他に多かった意見としては、電化製品を有効活用するといった意見でした。これは時短にもなるのでおすすめです。我が家でも、食洗器や自動調理器などは大活躍しています。この他にも、自動掃除機などを活用している家庭も多いです。

体調不良のとき

看護師として働いていると、普段から重症患者と接しています。そのため、家族や夫が体調不良のときも、「それくらいなら大丈夫」と思って、扱いが雑になってしまうことも多いものです。これは、看護師の夫婦なら誰でも経験することかと思いますが、このギャップに多くの旦那さんは悲しむようです。一生懸命、看病してくれると思いきや、あまり心配もされないといった状況になってしまうからです。

基本的な応急処置なども理解しているため、「こうしていたらそのうち良くなるから大丈夫」といった感じになってしまいます。看護師の中には、「もう大げさなんだから~」と言って、体調不良を訴える旦那さんに対して、呆れる人もいます(笑) ここは、私も気を付けないといけない部分だと感じます。決して愛情がないわけではなく、知識があるからこその対応です。もちろん、高熱があるなど本当に重症な場合には、誠心誠意、看護いたします。

また、お正月やお盆などに親戚が集まった際には、体調不良を訴える親戚の相談役になることが多くなるそうです。プライベートでも、問診をしてアドバイスをしているといった声が多く聞かれました。素人目で見ると、不安なことも看護師のアドバイスがあると、安心してくれることが多いようです。このように、看護師は職業柄、プライベートでも看護師の知識や経験が活かされる場面が多いです。

食事中

私たち医療スタッフは、業務の中で血液や体液、浸出液、排泄物などの世間一般の感覚で言うと、汚いとされているものに関わる機会が多いです。看護師としては、例え排泄物であってもそれは身体の状態を知るための情報になるため、汚いと言った考えよりも先に身体の状況を知るための情報の1つと認識することが多いです。

例えば、食事休憩中に自分が気になった患者の話について「そういえば〇〇さん、昨日受け持ったときに腸蠕動亢進ぎみで本人も下痢で辛いって言ってたけど、どう?」と受け持ちである看護師に聞いたとします。当日受け持ちの看護師は、「整腸剤を内服してからは下痢も落ち着いて今は軟便に移行してきてるよ~」といった感じで普通に排泄物の話を食事中にします。この感覚が一般的にはあり得ないという人もいると思いますが、看護師同士であれば、情報交換の1つとなるため、全く問題ないです。これはあくまでも一例ですが、これが発熱や痛みの話のときもあり、それらの1つとして排泄物の話題があるだけです。

医療スタッフ同士では、こういった感覚で普段から会話していますが、帰宅してからも同じ感覚で食事中に話すと嫌がられることが多いです。「あ! ついやってしまった」といった感じです。この辺りは、一般の人の感覚を忘れてしまっている場合が多いため、気を付けないと、と思います。妻にとっては仕事の何気ない話の1つですが、聞いている側としては、出血や排泄物の話をされると食欲が失せてしまうそうです。この部分は、看護師が普段から気を付けないといけない部分ですね。

理想の夫婦像

同業者から多く聞かれた理想の夫婦像は、夫婦間で家事や子育てを協力してできる夫婦です。どちらか一方の負担が大きいと、ストレスがたまって喧嘩の原因になってしまうため、協力体制を整えることが大切です。手伝いを依頼された場合には快く引き受けるなど、意識していくことで夫婦円満に繋がると思います。

また、医療従事者と一般の会社員などの夫婦の場合は、詳しい仕事内容や大変さなどをイメージしにくいことが多いです。お互いの仕事についてもきちんと話し合い、理解を深めることが必要です。残業の多い月や大変な時期などが理解できると、パートナーが大変そうなときにはサポートしたりすることができ、不要な喧嘩をせずに済むと思います。

看護師の仕事では、夫婦間で生活リズムが異なって、すれ違いが多くなります。そのため、2人の時間を作れた際には、一緒に食事したり遠出したりする機会を作ることも大切です。コミュニケーションを取る機会をつくることで、お互いのことを理解でき、夫婦円満に繋がると思います。好きなことを一緒にするなど、2人で過ごせる時間を作ることなども大切です。

まとめ

今回は、看護師夫婦のあるあるエピソードについて紹介しました。共働き夫婦にとってより良い夫婦像とは何なのか、以下に今一度まとめます。

  • 家事分担がしっかりでき、協力体制が整っている夫婦
  • お互いの仕事を尊重し、理解がある夫婦
  • コミュニケーションが十分に取れ、2人の時間を大切にしている夫婦

最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回の記事が共働き夫婦についての理解を深める機会になればと思います。

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