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新人の頃に医者から受けたパワハラ

新人の頃に医者から受けたパワハラ

新人の頃に医者から受けたパワハラ

私は総合病院の病棟で働く看護師です。今回は、実際の一緒に働く看護スタッフの声をもとに、年代別の看護師に対する対応について、私の体験を通して紹介していきます。今後の看護師への対応の参考になれば幸いです。

年代別の看護師への対応

医療現場には、新人からベテランまでいろいろな世代の看護スタッフがいます。経験年数が高ければ、そのぶん、技術面や知識面では新人よりは能力が高い場合が多いです。例えば、医師が指示を出した際に、ベテランの看護師の場合だと、1~10まで言わなくてもおおむね理解することが可能です。しかし、新人看護師であれば、同じ指示でも詳しくわかりやすく伝える必要があります。

このように、医師からしても看護師の経験年数によって対応を工夫することはあると思います。経験年数によって伝え方を工夫したりすることは当然のことであり、逆に配慮していただける分にはありがたいことだと思っています。今回紹介するケースでは、このように配慮していただけるのではなく、また違った意味で経験年数によって対応を区別された体験です。次の章で詳しく紹介していきます。

新人の頃に受けたパワハラ

たとえ何年も前の話だとしても、嫌なことというものは、された側はずっと覚えているものです。今回は、私が新人時代にある医師にされたパワハラについて紹介いたします。

当時、私の働いていた病棟では、本来であれば外来の看護スタッフで入るべき処置の介助に、病棟の看護師が付くことがありました。基本的には外来の看護師で入っていましたが、突発的に病棟の看護師が処置に入ることがあり、経験したことのないスタッフだと、処置の介助だけでなく、物品の位置すらわからない状況です。そのようなときは、先輩スタッフから先に説明を受けたり、まずは見学をしたりして徐々に覚えていくという形でした。

また、介助に入る機会自体も少なかったため、先輩であっても処置の介助に付いたことがないという人もたくさんいました。

そのような中で、新人の際に、急に処置に入ることになり人手もなかったため、新人である私1人が外来の処置室に降り、医師の介助をすることになりました。物品の位置や介助の方法は聞いてはいたものの、初めて1人で介助につくことになり、当時の私は緊張していました。

そのときに担当した医師は泌尿器科の医者だったのですが、介助の際に自分が取ってほしい器具を伝えてくれればいいのに、「次使うものちょうだい」といったように、新人の私を試すような言い方をしてきました。間違えて他の物を渡した際には、「は? 何これ?」と激怒してきます。「もういい。外来の看護師呼んで」と言われ、外来の看護師にもフォローに付いてもらったのですが、処置が終わり、最後に一言、ぼそりと言ったことばが忘れられないです。

外来の看護師に「俺、経験年数で対応分けてるから。新人にはわざとやってる」と話している声が聞こえてきたのです。ひどく性格の悪い医師でした。前章で挙げたような対応の区別ではなく、わざと新人いびりをしているといった内容に驚きました。その医師は、今はもう私の働く病院には居ませんが、この経験は忘れないと思います。

良い医師の対応

新人の頃、同じように急遽、外来の処置の介助に付いたときのことです。同じ処置の内容でしたが、処置をしたのは他の医師でした。普段から毎日、介助に付いている外来の看護師からすれば、私の介助はぎこちなかったと思います。それでも、「次はこういう処置をするから〇〇を準備しておいて」などと的確な指示を出してくれて、本当に介助しやすかったです。

最後には、「普段病棟の看護師さんはこの処置入らないから大変だったでしょ。お疲れさま」と労いのことばまでいただけました。ぎこちない介助に申し訳ない気持ちでいたので、その優しいことばには本当に驚きました。さらに、わからない部分については詳しく教えていただけたので、その指導していただいた内容を病棟看護師でも共有でき、次の処置に活かすことができました。

理想の医療現場

今回は、2人の医師を比較して処置の介助の際の対応について紹介しました。今回の例は極端でしたが、医師と同じく看護師も人間なので、「この先生の介助なら入りたくない」などと思ったりすることもあります。特に今回の事例のように、普段あまりない処置を普段働いているところと別な処置室で、急遽介助するようになった際などには、慣れない環境に看護師も戸惑います。そのような際には、わかりやすく手順を説明して、取ってほしい器具の名前をきちんと伝えていただければ、スムーズに処置も進むと思います。

もちろん、普段からある処置で介助によく入っているものであれば、言われなくても阿吽の呼吸でタイミングよく器具を渡すことが可能になりますので、今回の事例は例外です。しかし、普段と異なるスタッフが介助に付く際などには、医師のほうでも対応に配慮することも必要であると思います。

まとめ

私の周りの看護師に聞いても、きちんと説明してくれる医師、必要なものを教えてくれる医師、処置中も感情的にならず冷静な医師などは、気持ちよく介助に入ることができるとのことでした。今回の記事が看護スタッフへの対応について考えるきっかけとなり、今後のより良い医療に繋がればと思います。

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