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顔認証付きカードリーダーの特徴・機能比較

顔認証付きカードリーダーの特徴・機能比較

オンライン資格確認 顔認証付カードリーダー 徹底比較

2021年10月から「オンライン資格確認」の導入がスタートします。政府は導入促進のために補助制度を行っており、その中の一つが「専用機器の無償提供」です。オンライン資格確認には専用の顔認証付きカードリーダーを用いる必要がありますが、診療所の場合はこのカードリーダーを1台無償で利用することができます。提供される顔認証付きカードリーダーは全部で3種類ありますが、導入の参考になるよう、メーカー別にそれぞれの特徴や性能・価格についてまとめてみました。

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顔認証付きカードリーダーとは

顔認証付きカードリーダーは、マイナンバーカードのICチップから登録者情報・顔写真データを読み取ると同時に本人確認を行うことができるカードリーダーです。本体に高精度の顔認証機能を搭載しており、専用カメラが患者の顔を撮影し、その顔写真と顔写真データを照合し、本人かどうかを確認する仕組みです。

顔写真データなど認証処理に関連するデータは、そのまま保持せずに消去されます。また、データの取り出しはできない仕組みとなっているのが特徴。その他、画面ののぞき込みができないようになっているなど、セキュリティー面にも配慮されています。

医療機関とすれば、本人確認までに要する時間がどのくらい必要なのかが気になるところ。厚生労働省は顔認証開始から資格確認終了までは原則5秒以内としており、今回無償提供される機器もこの仕様に準じていると思われます。

顔認証機能付きカードリーダーの種類

無償提供される顔認証付きカードリーダーは以下の3種類です。

「Caora(PD-CA01)」富士通Japan株式会社

「顔認証付きカードリーダー(XC-STFR1j-MN)」パナソニックシステムソリューションズ株式会社

顔認証付カードリーダー パナソニック(XC-STFR1j-MN)イメージ

こちらで動画がご確認いただけます。

「Sma-paマイナタッチ(CPS-100G、CPS-100W)」株式会社アルメックス

いずれも厚生労働省の基準を満たした機器ですが、形や特徴に差異があるため、自診療所に合うタイプがどれなのか吟味する必要があります。次の項では、各機器の特徴をご紹介します。

カードリーダー3機種の機能・特徴比較

無償提供される顔認証付きカードリーダー3種の機能や特徴を以下にまとめてみました。

名称caora顔認証付きカードリーダーSma-paマイナタッチ
型番PD-CA01XC-STFR1j-MNCPS-100G、CPS-100W
本体サイズ高さ200mm×横幅170mm、奥行き230mm高さ276mm×横幅148mm、奥行き145mm(突起物、付属品を除く)高さ139mm×横幅354mm、奥行き170mm
画面サイズ5インチ7インチ8インチ
なりすまし防止機能ありありあり
のぞき見防止機能ありありあり
対応OSWindows 10 IoT Enterprise 2019 LTSCWindows 10 IoT Enterprise 2019 LTSCWindows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC
サポート納品から5年間の先出センドバック修理
ただし、落下、水損、故意の破損など利用者の瑕疵による故障は修理対応外
製品販売から5年間当該機器および機能の無償保証(センドバック無償修理)。
ただし、以下の場合は原則有料での修理対応
・使用上の誤りおよび不当な改造
・購入後の移設、輸送、落下による故障
・天災地変および公害、塩害、ガス害、異常電圧、指定外の使用電源などによる故障
・使用者の使用環境、対象機器の維持管理方法に起因した故障
・消耗または摩耗した部品交換の場合
無償保証期間終了後は別途有償(月額2,500円)での対応、センドバック(新品同等品交換対応)
※利用者の過失による故障以外はフルメンテナンス対応

富士通Japan株式会社 caora(PD-CA01)の特徴

  • 照明の影響を受けづらい洞窟構造。照明の差し込みによる読み取りエラーを防ぐ
  • 画面表示とブザーによる取り忘れ通知機能
  • 眼鏡、マスク着用時も顔認証可能(状態によって顔認証されない可能性あり)
  • 1台のPCで複数の同機器を接続可能(1台につき25,000円のライセンスが別途必要)
  • 低重心タイプで車いすの方も対応可

パナソニックシステムソリューションズ株式会社 顔認証付きカードリーダー(XC-STFR1j-MN)の特徴

  • カメラの逆行補正機能搭載で人物撮影をサポート
  • カードの置忘れ、表裏置き間違えの通知機能
  • 眼鏡、マスク着用時も顔認証可能(状態によって顔認証されない可能性あり)
  • 手袋でも画面操作可なタッチパネル(ウィルス対策)
  • 低身長~高身長、車いす対応の方にも対応可能

株式会社アルメックス Sma-paマイナタッチ(CPS-100G、CPS-100W)の特徴

  • 抗菌仕様の8インチ大型タッチスクリーン
  • 2.5Dの赤外線カメラでなりすまし防止
  • カードの置忘れをブザーで通知
  • 眼鏡、マスク着用時も顔認証可能(条件あり)
  • 手袋でも画面操作可なタッチパネル(ウィルス対策)
  • 1台のPCで複数台接続可能
  • 暗証番号入力画面のランダム表示機能
  • 各種紙の証明書読み取り機能搭載
  • ホワイト・グレーの2種類のカラー

各カードリーダーの配送時期は、「Caora」が令和3年2月ごろ、「顔認証付きカードリーダー」が令和3年3月ごろ、「Sma-paマイナタッチ」が令和3年2月中旬となっています。ベンダーにシステム改修の見積もりをお願いする際はこうした配送時期も重要となるため、配送タイミングも踏まえて検討してみるといいでしょう。

オンライン資格確認に必要な顔認証付きカードリーダー3機種の特徴をご紹介しました。オンライン資格確認は、患者さんの保険資格確認がよりスムーズに行えることがメリットとして挙げられており、医療機関側も確認の手間が減らせると期待されています。令和3年3月までに顔認証付きカードリーダーの申し込みを行った場合は補助が受けられるので、この機会に一考してみてはいかがでしょうか。

参考: 医療機関等向けポータルサイト「顔認証付きカードリーダーカタログ」

参考: 厚生労働省「オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け)」

参考: 厚生労働省「健康保険証の資格確認がオンラインで可能となります」

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