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女性の医療従事者が思う「働きやすい職場」とは?

女性の医療従事者が思う「働きやすい職場」とは?

女性の医療従事者が思う「働きやすい職場」とは?

女性の医療従事者にとって働きやすい職場とはどんな環境でしょうか?「働きやすい」の定義はひとそれぞれですが、育休・産休制度が整っていたり、子育て・介護がしやすい環境であったりすることはそのひとつ。女性ならではのライフイベントに合わせて引っ越しや長期休業をされる方も多いため、とても大切な条件です。

働きやすい職場環境は仕事への意欲や満足度を高めるだけでなく、質の高い医療を提供することにも繋がります。医療従事者がその職場で継続して勤務することにも結びつくため、職場環境の改善と向上の取り組みが重要視されています。そこで、実際に働く女性はどんな環境を求め、具体的にはどんな制度があるのか、ご紹介したいと思います。

勤務時間や有給休暇の取得は可能か?

家庭と仕事の両立を頑張る女性にとって、勤務時間や夜勤の有無は必ず確認したいポイントですよね。引っ越しなどで職場が遠くなったり、妊娠・出産のため今まで通りフルタイムで働くことが難しくなったりする場合があります。そのため出来れば規則的な勤務時間で、夜勤は減らしたいと考える女性が多くいます。うまく家庭で役割分担をして家事労働を分散できればいいですが、共働きであると難しい場合がほとんどですよね。

そこで、医院全体でスタッフ全員が有給休暇を消化していく取り組みや、介護休暇・育児時短勤務などが取得しやすいよう工夫しているクリニックがあります。このような環境だと家庭とのバランスが取りやすくなり伸び伸びと余裕を持って仕事ができるようになりますよね。このような選択肢が多く働きやすい職場環境、雰囲気だと離職率の低下にも繋がります。

また、育児休暇後に復帰するスタッフは、夜勤業務に就労することが難しい場合がほとんどではないでしょうか。夜勤を含む変則勤務を減らしたいと考えるスタッフも少なくありません。個々の出勤可能な範囲での勤務を受け入れ柔軟に対応することで、離職率が下がるだけでなく、口コミによる紹介で就職希望者が増えることもあります。

良い人間関係が築けている

長期的な休業の後に同じ職場に復帰したいと考えている職員にとって、不安要素の一つに「休業前のような良好な人間関係を築けるか」が挙がります。出産や介護のための長期的な休業後の復帰にスタッフががらりと変わっていたり、ブランクがあったりと復帰する際に不安に感じることが多いですよね。

しかし、職場で良い人間関係が築けていると、長期間の休業前や復帰後の不安・ストレスが少ない傾向があります。長期的に良い人間関係が築けている職場では、スタッフの離職率も低く休業前と同じスタッフで働けるパターンが多いです。

復帰にあたり不安なことがあれば事前に気の知れたスタッフに相談することも可能で、つい細かいことに気を遣いすぎてしまう女性にとって、上司や看護間の似ている同僚に気軽に相談しやすい雰囲気も、働きやすい環境と言える要因になります。休業前と同じスタッフが居るだけで安心して復帰することができますよね。

また、女性ならではの人間関係や陰湿ないじめなどがなく、スタッフ同士が笑顔でねぎらいの言葉を掛け合いながら就業できる環境では、スムーズなチーム医療が可能なためより質の良い医療を提供できるとも言えます。その分、仕事に対してやりがいを感じやすく、向上心を持ち医療に取り組むことができます。

いつも新人ばかりがナースコール対応していたり、一部のスタッフばかり残業したりするような環境ではなく、みんなに万遍なく仕事をふることのできる看護部長や上司がいることも、良い人間関係を築くうえで重要なポイントになりそうですね。

長期休業後のサポート体制

子宝に恵まれたり、介護や子育てが重なってしまったりと、当初予定していたより長期的に休業する場合があります。思ったよりブランクがあいてしまった場合、復帰前の実技練習やマニュアル変更点の説明、復帰部署の事前見学など、復帰前の不安に対する相談とサポートが充実している職場は働きやすい環境と言えますよね。

休業中の給与や待遇についても事前にしっかりと説明があり、手続きの方法を詳しく教えてくれたり、休業中にも月に一度の顔合わせをおこなったり、復帰に当たり不安な部分をヒアリングして、出来るだけ不安要素を取り除いた状態で復帰できるような環境作りに力を入れているクリニックも。

完全に職場から離れた環境で休業してしまうと、復帰後に知識不足からくる戸惑いがあるかもしれません。休業中に復帰後を考えて復習する時間が取れないスタッフのために、スキマ時間で簡単にインターネットから自宅で学習できるような方法を取り入れているクリニックもあります。このようなフォローがある環境だと、復帰後の不安や戸惑いが軽減されるだけでなく、休業に入る前の不安も軽減されそうです。

子供がいる家庭への理解と対応

まだ小さな子供がいる家庭では、子供の急な体調不良に対応しなければなりません。そのときどきの状況に合わせて、勤務条件に融通を利かせたり、有給を時間単位で取得できたりといった取り組みが必要です。

急な発熱で休みになり「また~?」と言われてしまうと次から言い出しにくくなったり、それが連続してしまうと申し訳なさから勤務時間の少ない職場へ転職を考えたりすることも。中には独身や子供のいない家庭から嫌味を言われてしまうこともありますよね。そこで、柔軟な休暇制度を設けると同時に、一部のスタッフに負担が集中しないような取り組みも必要になってくるのです。年間で夜勤や土日出勤の割合が同じくらいになるように調整するなどの取り組みや、平均して日勤の勤務時間が同じくらいになるように調整をおこなうなどがあります。

さらに、フルタイムで働くスタッフの悩みのひとつに、夏休みなど、お子さんの長期休暇があります。その悩みに対応すべく、院内に託児所や学童保育をはじめているところも。夜勤時には院内の委託所に無料で預けられたり、日中の保育料も二人目半額、三人目無料にしたりといったサービスがあり、利用しやすい工夫もたくさんです。

互いの協力のもと成り立つ制度という認識を持つことが大切になりそうです。それぞれのスタッフが理解・協力し、支援される側・する側の協力の上で成り立っていると考えることのできる環境で働きたいですね。

能力や仕事量にあった適切な評価

女性の医療従事者に限られたことではありませんが、自身のキャリアやスキルに応じた評価がきちんと反映される環境であるかどうかも大事なポイントですよね。上司から信頼され、仕事を任せてもらえるようになるだけでも、自信に?がります。

休日を利用してセミナーに参加し、スキルアップをしても給与や評価に反映されなければ、仕事に対するモチベーション維持にも?がらず、セミナーに出向く意欲も失われてきます。セミナー費を一部負担してくれるクリニックもあり、クリニック全体で積極的にスキルアップを図っているところもあります。

自分の得意なことや、セミナーで学んだことを活かしてくれる職場ではスキルを発揮しやすく、高い評価を得やすくもなります。しかしながら、そういった自身の能力を発揮できるような環境ではなく自分の担当範囲外の業務や雑用に時間を割かなければいけない環境では、キャリアアップにも繋がりにくく、評価も給与などに反映されにくいことが多いようです。

患者さんからは質の高いサービスの提供が期待され、医療従事者の資質や能力の向上が求められています。個々に応じた適切な評価を受け、スキルアップしていきたいですね。

まとめ

ライフイベントが多い女性が、キャリアアップはもちろん適切な評価を受け、家庭とのバランスを取りながらのびのびと働ける職場はまだまだ少ないです。女性が多く活躍している医療機関で、より多くのクリニックが働きやすい環境作りに力を入れるような社会になればなと願います。

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