クリニックの採用面接のポイントは?
クリニックを効率的に回していくためにも、もっとも重きを置くべきは「人」です。いい人材がそろっていれば、スムーズに業務をおこなえるだけでなく、クリニックの評判もよくなります。人材をそろえるためには、スカウトや紹介、募集などいくつかの方法がありますが、このうち今回は、募集した場合の採用面接についてみていきましょう。
【採用面接前】採用面接に関して注意すべきことは?
採用面接への応募があったら、クリニックに来てもらうことになります。面接には履歴書が必要ですが、場合によっては、履歴書は当日持参ということもあるでしょう。しかし、当日その場で履歴書をチェックするとなると、「無職の期間が長い(=空白の期間がある)」「誤字が多い」などを見落としてしまうことがあります。そうした見落としを防ぐためにも、履歴書はなるべく事前に送ってもらうようにしましょう。
また、履歴書を確認したうえで気になる点があれば、面接当日に詳しく話を聴くようにしましょう。
【採用面接当日】応募者の見た目や受け答えについてチェックすべきことは?
採用面接は、応募者がクリニックに到着した時点からスタートしています。最初にチェックすべきは身だしなみ。医療現場で働くにふさわしい身なりであるかどうかを確認しましょう。また、来院時のあいさつがきちんとできているかどうかも、大切なチェックポイントです。
【採用面接当日】採用面接当日に応募者に質問すべきことは?
1. 志望動機を確認する
医療業界の転職に限ったことではありませんが、志望動機についてきちんと答えられるかどうかは大きな見極めポイントです。このとき注目すべきは、志望動機そのものがどうあるべきというより、きちんとした答えを用意してきているかどうか。相手から期待される対応ができているかどうかによって、コミュニケーション能力を判断することができます。
2. 前職の退職理由を聞く
医療現場の仕事は肉体的にも精神的にも大変なこともあり、転職を繰り返している人も少ないとはいえません。前職の退職理由を聞いて、「同僚となじめなかった」「忙しすぎて身体が持たなかった」などの場合、また同じことを繰り返す可能性がないかどうか、自院でならやっていけそうかを推しはかるために、掘り下げて質問しましょう。
3. 職務経歴を元に、具体的に何ができるか、何が得意かを確認する
たとえば、前職も事務だった場合でも、レセプトの点検や請求、総括まで任されていたのかそうでないかによって、できる業務の範囲が変わってきます。即戦力を求めているなら特に、必要な業務を遂行できるかどうかはしっかりチェックする必要があります。
4. 仕事への向き合い方を知るための質問を投げかける
受付事務志望なら、「患者が保険証の持参を忘れていた場合、どんな言葉をかけますか?」、看護師志望なら「先輩スタッフの指導が厳しくてもついていけますか?」など、応募者の仕事への姿勢が見えるような質問を投げかけましょう。「これまでにもそのような経験はありますか? そのときはどう対応しましたか?」など掘り下げていくことでも、人柄やコミュニケーション力がわかりやすいです。
5. 勤務時間などの条件を確認する
「扶養の範囲内で」「週4日で」などの希望で応募したのに、採用された後の勤務条件が異なっていた場合、早期退職となって当然です。そうした事態を防ぐためにも、条件の確認はきちんとおこないましょう。
6. 最後に、質問はないかを尋ねる
採用面接の最後には、「なにか質問はありますか?」と聞きましょう。その結果、「採用していただくことになった場合、どのような準備が必要ですか?」「今のうちに勉強しておくことはありますか?」などの前向きな質問が返ってきた場合、モチベーションが高いとみていいでしょう。
万が一いい人がいなかった場合はどうする?
採用面接を重ねても、なかなかいい人材が見つからないことがあります。人手が足らずに困っている状況であれば、それでも誰かを採用しないといけないこともあるかもしれません。しかし、その結果、やはり自院の雰囲気と合わずに早期離職となっては元も子もありません。スピーディにいい人材を確保したいなら、いい人材をそろえた人材紹介事業者を頼るのも一手ですよ!