医局えらびのポイント3選!
今回は、医局選びのポイントについて解説していきます。
医局とは?
医局の明確な定義はありません。一般的には、各大学の各科ごとの医者集団のことを示します。どこの大学のどこの科に属するかで、自分が所属する医局が決まります。
研修医期間の終わりに医局に入局するか決める
現在の研修医制度になる前までは、大学の卒業時に医局に入局しました。そのため、学生中に自分の専攻科と一緒に入局する医局を決めていました。
現在は、研修医2年間が終了して、自分の専攻科を決めるタイミングで、医局に入局するか決めます。筆者の地域では、8割近い研修医がどこかの医局に入局をします。一方で、2割くらいの研修医は、医局に属さずに働くことを選びます。
入局後は関連病院に勤務する
医局が医師を派遣している病院を「関連病院」といいます。医局のある大学病院を中心に、1?2年程度を目安に関連病院を転々としながら勤務していきます。いろんな病院で勤務医を経験することで、医者としてのレベルを上げていきます。
今回は、医局選びのポイントについて解説していきます。
1.医局のエリアの広さ
関連病院を確認する
入局を決定する前に、その関連病院がどこにあるのか確認をしておきましょう。医局の中には、かなり広範囲に関連病院がある医局もあります。地方医局であっても、その管轄する県が広ければ、100km以上離れた病院への転勤を指示されることがあります。
また、都内の有名病院の医局であると、全国に関連病院があります。北は北海道から、南は九州まで、全国に散らばって関連病院があります。そうすると、日本全国に転勤をする可能性がでてきます。
関連病院の距離が遠いと大変
独り身のときは実感することはあまりないかもしれませんが、関連病院の距離が遠いと、働く上では大変です。家庭、家族ができると、移動や通勤距離が重要になっていきます。子どもが学校に通うようになれば、容易に転居もできなくなります。ある勤務医の話では、別の県への転勤を指示される可能性があるので、家を買うのを控えているようです。地方で働く場合は、関連病院が100km以内に集約されていると、働き安いと考えます。
2.医局の人数
医局員の適正な人数は?
医局に属する医者のことを「医局員」と呼びます。医局員の数がそのまま、その医局のパワーとなります。それでは、医局員の適正な人数ってあるのでしょうか? もちろん、医局員が多ければ、とてもパワーのある医局になります。しかし、人が多くなりすぎると、同じ医局中の人でも顔も知らない先生が多くなります。
お互いが認知できる人数は150人程度
ひとつのコミュニティーで、人が認知できる人数はある程度決まっています。100人から150人程度です。これ以上人数が増えると、お互いの素性が分からなくなります。筆者の所属する医局の医局員数は100人前後です。実感として、100人前後の医局なら、お互いのことが見えるので、適切な人数と考えます。
医局員が少ないと大変
一方で、20~30人位の医局員の医局であると、人手が少ないため仕事が大変になりがちです。関連病院数も限られてくるので、通勤距離は短く済むかもしれませんが、人手を埋めるために、望まない勤務先で長年勤める可能性もあります。
同期は多いほうがよい
同期入局者はたくさんいるほうがいいです。困ったときにお互い頼りやすいのが、同期の医師です。医療業務の内容だけではなく、急なアルバイトの代役を頼んだりするのもしやすくなります。入局する医局が決まったならば、研修医仲間を積極的に勧誘すると良いでしょう。
3.医局に医学生からの知り合いがいる
医学部6年間のつながりは大切
医学部教育は6年間と長いです。その間に、医学のことを学ぶだけではなく、部活動や文化祭といった活動を通して、将来に役立つ関係を作っていきます。医者になってからも、医学生のうちに得た交流はとても重宝します。
医局の中に部活動の先輩がいると良い
入局を考えている医局に、部活動の先輩がいればとても心強いです。気の知れた先輩であれば、入局前に相談するのもよいでしょう。入局後も、腹を割ったような相談もしやすくなります。
結局は、医局選びで最も大切なことは、「人」であるということです。