患者から信頼される医師の特徴
私は総合病院の外科病棟で働く看護師です。今回は、実際の患者さんや一緒に働く看護スタッフの声をもとに、信頼される医療スタッフについて私の体験を通して以下の3つの要点に沿って紹介していきます。
- 近年の医療現場
- 信頼される医師の特徴
- 理想の医療現場
患者さんからよく聞かれる声について紹介したいと思います。実際の声を紹介するので、私自身も含めて今後の対応について見直す機会になればいいなと思います。
近年の医療現場
ひと昔前は紙カルテが主流でしたが、最近は電子カルテが普及してきました。そのため、外来を受診した際、医師によってはパソコンの画面ばかり見ており、患者さんと目を合わせずに診察を終了してしまう医師もいるそうです。確かに、患者さんのデータを確認して治療を考えることは重要なことです。しかし、全く顔を見ずに表情も確認しないまま診察することは、人として問題であると思います。
私自身も、患者さんのバイタルサインを測定しながら、カートに乗せているノートパソコンに入力することがありますが、忙しいと、電子カルテの入力に必死になり、業務的な対応をしてしまうこともあるので気をつけていきたいと思います。患者さんからするとやはり、目と目を合わせて話をよく聞いてくれる医療スタッフが信頼できるという意見が多かったです。
信頼される医師の特徴
次に、信頼されている医師の特徴としてよく聞かれた患者さんの声を紹介します。私の病棟は外科のため、平日は手術が何件もあり、その他にも外来での診察や処置など、医師は忙しく働いています。そのような中でも時間を見つけて回診に来る先生は、患者さんからの信頼が厚いです。
具体例を挙げると、「早朝からまずは回診に回り、日中は自分の手が空いた隙に顔を見に行き、夕方になって落ち着いたら、最後に自分の受け持っている患者さんの状態を確認するため回診する」といった1日を過ごしています。患者さんの見えないところでも、医療スタッフは、カンファレンスを重ねて処置や検査を検討したり、点滴の種類や処置の内容を変更したりと、患者さんにとって最善の治療方針を考えたしています。しかし、実際に患者さんの顔を見て話を聞いたり、コミュニケーションを取ったりすることが患者さんにとっては一番安心に繋がり、「きちんと診てくれている」という実感が持てるそうです。
理想の医療現場
患者さんの実際の声から私が考えた理想の医療現場は、患者さんの身体面だけでなく、精神面もしっかりとケアできるような医療スタッフが育成されている医療現場です。腕の良い医師や看護師がそろっていることは素晴らしいことですが、それに加えて患者さんの話をよく傾聴し、精神面でのケアも十分にできる医療スタッフがそろっていれば、患者さんにとって満足度の高い医療を提供することに繋がると思います。
まとめ
人対人のため、医師と患者の相性などももちろん好感度に関係すると思いますが、「相手の気持ちに寄り添うこと」や「きちんとコミュニケーションを取ること」ができていれば、それだけで患者さんからの信頼も厚くなりますし、「この先生と一緒にしっかり病気を治したい」と思ってもらえるものです。そうした一つひとつの積み重ねが、医療機関全体の評価にもつながるので、ぜひ意識して行動を変えてみてくださいね。